BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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津マスターズTOPICS 4日目

ラスト2レースの明暗

 今日の勝負駆けハイライトは予選トップ&準優ボーダー争いともに11R以降に凝縮されたので、両方ちゃんぽんで書かせていただこう。

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 まず、予選トップ争いは昼の速報で書いたとおり、5Rを終えた段階で前本泰和が暫定トップに立った。その5R、⑤前本vs⑥西島の「仁義なき直接対決」は両者揃って前付けに動いたが、枠番の差がそのまま2・3コースとなり、そのコースの差がまんま前本1着&西島3着につながった、と私は思っている。

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 で、この時点ではまだ複数のトップ候補が存在したが、節間成績&体感的には「暫定1位・前本vs同2位・村田修次」の一騎打ちムード。この両者の関係だけに絞るなら、「11Rの④前本が勝てば自力当選、勝ちを逃せば12Rの②村田にスライド」というそれなりにシンプルな構図となった。

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 一方、予選18位を巡る勝負駆けは、1R~9Rが終わっても昨日のボーダー5・50から微動だにせず。順位の変動としては、9Rを終えた時点で昨日の圏外から野添貴裕が16位、一瀬明が17位、山一鉄也が18位と水際に滑り込んだ。

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 さらに10Rは市川哲也がインからガッチリ逃げきり、6・00=暫定15位までランクアップして準優当確に(今日1・3着と奮闘した山一が暫定19位に降格)。A1残留もメイチ勝負駆けの市川にとって、Wで美味しい1着となったわけだ。また、市川浮上によって18位ボーダーも5・60にわずかながらアップしている。

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 この流れを受けて、今日イチ厳しいサバイバルカードとなったのが11Rだ。各選手の勝負駆けの条件を記しておこう。
11R
①松井 繁…完走当確
②今村 豊…②着で5・67
③荒井輝年…①着で5・80
④前本泰和…①着で予選トップ
⑤角谷健吾…①着で5・83
⑥飯島昌弘…①着で5・83
 予選トップを狙う前本も含めて、松井以外の5選手が超タイトな勝負駆け。1号艇の王者にとっては「やれやれ」と額の汗を拭うようなメンバー構成だ。5人の野望が渦巻く11Rの1マーク、王者の内フトコロを鮮やかに突き抜けたのは……3コースの荒井輝年だった。値千金のまくり差し一撃!

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 2着は差されながらも松井がガッチリと取りきり、この時点で『Mr.マスターズ』今村豊の3年ぶり4度目の名人位の夢が絶たれた。去年に続く2度目の予選敗退……今節は同い年の西島がバリバリ活躍しているだけに、こちらの脱落は寂しい限りだ。さらに、一度は圏内に浮上した一瀬明も暫定19位に降格、12Rの結果を待つ身となった(20位となった山一は事実上の終戦)。
 3着は、バック5番手あたりからゴキゲンな実戦足でぐんぐん2艇を追い抜いた前本。1着=トップ確定とはならなかったが、12Rの村田修次に「②着条件」というそれなりに厳しい条件を突き付けて予選を終えた。

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 最終12Rの各選手の勝負駆け条件はこうだ。
12R
①吉川元浩…完走当確
②村田修次…②着以内でトップ確定
③三嶌誠司…②着で5・67
④深井利寿…完走当確
⑤立間充宏…③着で5・80
⑥石渡鉄兵…完走当確
 結果待ち選手との兼ね合いも含めると、トップ争いは「村田②着以内なら村田、③着以下なら前本」、準優ボーダー争いは「立間vs三嶌vs一瀬の三つ巴」という構図になった。
 雌雄を決する最終関門。ピットアウトで立間が立ち遅れて123/465となったレースは、5コースを得た石渡が伸びなりの絞めまくり。大荒れの展開かと思いきや、この攻めはゼロ台まで踏み込んだ内2艇には届かず、すんなりの1-2決着となった。つまり……
 村田修次が予選トップ!!

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 いやはや、村田ファンには申し訳ないのだが、昨日までのTOICS等で私は村田に関して一字たりとも言及していない。何というか、4人の集団Fで恵まれ1着だったり、6コース必至と思っていたらば進入の妙なもつれで5カドから2着になったり、「今節のムラッシュはツキがあるなぁ」程度の印象しかなかったのだ。好成績をスルーして「西日本・支部の旅」みたいな記事を書いている間に、あれよあれよのトップ当選……もちろん「運も実力のうち」とは思っているのだが、正直、これを書いている今も「パワー的にトップ級とは言えないのでは?」とか「2連続で逃げきるのは至難の業では?」などなど懐疑的な思いがあることを告白しておこう。はい、ムラッシュがキッチリ逃げ逃げで優勝したら、記者席で土下座して陳謝します!!

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 さてさて、一方の準優ボーダー争いは、よもやの6コース回りとなった立間充宏が切れ味鋭いまくり差しで必要十分条件の3着GET。2・1着発進からかなりの遠回りとなったが、予選5・80=16位で圏内へと返り咲いた。で、戻ってきた以上は、たとえ6号艇であっても軽視禁物だ。今日はパートナー34号機の動きも上々(まだ2度ほどわずかにキャビッてはいた)で、さらにマッチングすれば準優でもトップ級の足になるはず。その準優では偶然にも[④平尾⑤荒井⑥立間」という強力な同県ラインが発生し、もちろん最若手の平尾が4カドから伸びなり攻めたてることだろう。昨日も書いたように「A1勝負駆け」でもある立間が平尾の攻めに乗ってどこまでWターゲットに近づくか。視野の端っこに、しっかりと6コースもセッティングしておきたい。(phtos/シギー中尾、text/畠山)