BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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朝から勝負駆けのピット

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 冷たい雨が降りしきる4日目朝。風が流れ込んでくると、体感的には真冬のようである。そんななかでも、朝から試運転は盛況! 雨にも負けず、風にも負けず、選手たちは調整等に余念がない。登場は9Rだというのに、最ベテランの山川美由紀も雨を切り裂き水面を駆ける! ピットで震えながら眺めているのが申し訳ない気分になってくる。

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 昨年の覇者の岩崎芳美もまた、勝負駆けをクリアすべく熱心な乗り込み。1R発売中にいったん切り上げて(といってもボートは係留所につけたまま)、プロペラ室に駆け込んで調整を進めている。その岩崎に続いて、多くの選手が立て続けにプロペラ室へ。気候が変わったこともあるのだろう、多くの選手がハンマーを振るって金属音を響かせていた。

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 昨日6着でやや後退してしまった小野生奈も、1走目は8Rではあるが、朝から懸命な試運転だ。まあ、小野の場合はレース場でゆっくり過ごしているのを見たことがないので、ルーティンといえばルーティン。2R発売中にはボートを陸に上げており、しばらくはペラ室などで過ごす時間が多くなりそうだ。もっとも選手班長でもあるから、そっちの仕事にも駆けずり回ることにはなりそうだ。

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 さて、今日は勝負駆けということで、1Rからノルマを抱えた選手が登場している。4カドから豪快にまくった竹井奈美! 初日5着2本と一息の発進だったが、2日目からはこれで3連勝! ボーダー6・00なら後半は5着条件と、おおいに持ち直してきた。レース後はすぐに後半の準備を始めている。

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 1回乗りで2着条件だった川野芽唯は、条件そのままの2着。竹井にまくられながらも、しっかりと残してひとまずは6・00まで引き上げて予選を終えた。1着がない分、まだ安泰ではないが……。それでも、ノルマはクリアできたということで、レース後の表情は明るかった。竹井と笑顔で肩を並べて、控室へと引き上げている。

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 2Rでは、1回乗りの津田裕絵が逃げ切り。1着勝負を成功させた! 得点率6・00には複数の選手が並んでいるが、この時点ではそのなかの最上位となっている。レース後はもう、笑顔笑顔笑顔! 出迎えた仲間たちや、同期の深川麻奈美らと声を弾ませて歓喜を分かち合った。ボーダーがどこで収まるかはまだまだわからないが、予選突破にかなり近づく1着。そりゃあ気分も高揚するというものである。

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 2着の高田ひかるは、後半は3着勝負だ。安堵の表情を見せてはいたが、1着がないだけに、もう1つ2つ上を獲りたい後半ではある。まあ、足的には十分期待がもてるものではあるが。

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 一方、6号艇で2着勝負を戦った平山智加が、5着に敗れた。これで予選突破はほぼ絶望的になってしまったわけで、さすがにレース後は悔しそうに顔を歪ませて、さらに苦笑いを浮かべている。優勝候補の一人だったはずが、まさかの予選落ちなのだから、不本意極まりないだろう。うーん、残念。あと2日、一般戦で貫禄を見せつけてほしい。(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)