BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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児島グラチャン『前検を斬る!』

 児島グラチャンの前検作業が終わりました。バカに良く見えた人機を紹介する前に、ドリーム1号艇でSG連覇がかかる峰竜太が引いちゃいましたね。噂の33号機。今日の特訓では「インから2本、しっかり伸び返していい感じ」程度の感想でしたが、何の心配もないと思います。児島のモーターは1月の初下ろしから現場でチェックして流れで、私なりに半年ほど気にかけてきたんですけど、現在の33号機が出ないわけがない。峰のペラ仕様も踏まえて、間違いなく上位レベルでV戦線に絡んでくるとお伝えしておきます。

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 33号機と同じように、三島敬一郎のイチ推し吉川元浩38号機と上平真二13号機もいい感じでした。吉川はちょっと握り込みから重かったけど、加速してからはスーーッと伸びて行く。上平も今日のところは出足がやや重めに見えましたが、選手的に全部の足が強めのバランス型になる可能性が高いっすね。その分、自慢のスリット足は割り引く必要があるかもです。とにかく、この3基は明日の実戦からしっかり結果を残すと決めつけちゃいます。
 で、今日の特訓でバカに良く見えたパワーを列挙しておきましょう。

S級(抜群候補)

★菊地孝平=36号機

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 はい、三島が4番手に推している36号機。今日の見た目では前出のトップ3より派手に良く見えました。特にスタート練習の1本目、5カドから他を置き去りにする感じで出て行った。この豪快な行きっぷりを見て「S!」とメモしました。その後の2本はスロー起こしからチョイ伸び程度も、あれだけパンチ力のある1本目を見ただけでお腹一杯でしたわ。最近の菊地はいつでもどこでも行き足~伸びが水準以上に仕上がるので、今日もしっかりペラがマッチしているのかも。4カドで頭から狙いたいパワーではあります。

★石野貴之=71号機

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 その菊地と2度の足合わせでビッシリ叩き合ったのが石野71号機でした。どちらもターン回りではやや菊地が優勢~出口付近では石野が巻き返し~スリット裏あたりから菊地が再び優勢に、みたいな見え方でしたが、全体的に迫力のあるマッチレースで「菊地がSならコッチもSじゃなきゃおかしい」という理屈でSに据えます。スタート特訓のラスト2本はスリット通過直後にガクンと減速して足色を見せなかった石野ですが、その真意は分かりかねます。

A級(上位候補)

★篠崎仁志=39号機

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 今日の「バカに良く見えたものは仕方がない大賞」はコレ。まずは足合わせで佐藤翼をターン出口から一気に突き放した足を見てグリグリの◎設置。さらにスタート特訓でも起こし~スリット近辺までの加速感がピカピカに光っていた。正直、私個人としてはまったくノーマークの39号機なんですが、マジで良く見えちゃいました! 素性が素性だけにAランクに留めておきますが、明日の実戦次第ではSへの昇格もあると思います。

★篠崎元志=31号機

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 で、「バカ良く大賞」の次点候補は、なんとなんと仁志のお兄様。31号機の数字はワースト級(27%)なんですが、とにかく握り込みからスリット近辺までの加速感がゴキゲンに見えました。起こしから握るとすぐに反応してスリットまで一直線に加速していく感じ。ここ数年、前検の元志がスリット近辺で目立った記憶はなく、「どうしてこんなに?」と驚いた次第であります。スリットから覗けば迷わず絞めてくれる選手でもあり、センター筋から狙ってみたっすね。

★羽野直也=49号機

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 こちらは三島のAパワーで、短評どおり出足と回り足がキラリ光ってました。スタート特訓では元志とよく似た感じで握り込みから素早い反応でスリットまで駆け抜けていくイメージ。そこからの伸びは普通だったので、出足特化型と見てもいいかも。選手のタイプ的にこの部分の足があるとしぶとく上位着を並べるイメージがあり、今節は随所に舟券に絡めてみたいと思います。

★平高奈菜=16号機

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 派手に目立ったわけじゃないけど、軽量の女子力も込み込みでダッシュからじわじわ出て行く迫力を感じました。今節は紅一点だし他に香川支部もいないしで心細いシリーズではありますが、逆に唯一に女子力を生かして暴れまくってほしい。オールスターで銘柄モーターを生かしきれなかったリベンジも果たしてほしい。そんな願いも含めて、ちょいと甘い採点ながら当欄の末席に加えておきます。

 他では深川真二の出足、上野真之介、磯部誠の行き足、湯川浩司、徳増秀樹、永井彪也の伸び足が良さげでした。
 前検タイムです。

前検TOP10
①菊地孝平   6.56
 篠崎仁志
③寺田 祥   6.58
 毒島 誠
⑤今垣光太郎  6.61
 前本泰和
⑦吉川元浩     6.62
 永井彪也
⑨西村拓也     6.63
⑩徳増秀樹     6.64

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 おお、菊地36号機は当然として、仁志39号機のトップタイムは二度目のビックリ。私の目には、どっちかというと出足系統が良く見えたので、この時計と私の鑑定を鵜呑みにするなら「ぜんぶの足が強力なバランス型」という論理が成り立ちます。とにもかくにも、今節は篠崎ブラザースに大注目だぁ!

前検ワースト5
①守田俊介 6.79
②松井 繁    6.78
③白井英治    6.76
 新田雄史
 丸野一樹

 はい、お約束の俊介&新田が今日も鎮座ましますが、気にする必要はまったくなし。むしろ新田あたりはやや強めな足色にも見えていました。逆に気になるのはワースト3位の丸野で、足合わせでもスタート特訓でもズッてました。今日の段階では数字どおりのワースト級だと思いますが、修正能力の高い選手なので気配一変には注意しておきたいですね。(photos/シギー中尾、text/畠山)