BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――雨の終盤ピットから

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 今日の終盤の時間帯は、雨が本降りになっていた。朝からちらちらと小雨は落ちていたが、暗くなってきて本格的な雨降りになっていたわけだ。それもあって、この時間帯は前半よりさらに、あまり大きな動きは見られなかった。というわけで、トピックス的に駆け足でいこう。
●がんばれ雪国セブン

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 畠山が命名した「雪国セブン」。今日もなかなか一矢報いることができずに、大きな着を並べる選手が多かった。今節最年少の中山将太も4着。毒島誠、馬場貴也相手の6号艇では見せ場を作れないのも無理はなく、しかし、勝った深川真二、毒島、馬場に次ぐ4着なら健闘であろう。
 終盤は、雨の中で同期の門間雄大とともに試運転に励んだ。明日はなんとしても目立とうと、門間ともども奮闘、その意気や良しだ。門間ともども頑張れ!
●がんばれ雪国セブン2

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 ここまで6着2本と這ってしまっている高橋直哉だが、やはりプロペラ調整等、懸命な作業でパワーアップをはかっている。昨日も、ペラ室の外の調整所でとことんペラと向き合っていたし、今日も同様。このままでは終われないともがいているわけだ。去年は10マンシューを叩き出している高橋。現状の成績では3着に絡んでも高配当の使者となるだろうから、まだまだ見捨てられそうにないぞ。
●がんばれ雪国セブン3

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 金子和之はここまで4着3着4着と中間着にまとめているから、充分に健闘。今日は3番手争いを演じる場面もあった。レース後はやはりプロペラ調整を続け、深谷知博と長く会話を交わしているのが目を引いた。103期と110期、静岡支部と埼玉支部。世代と支部の壁を越えて、ダービー王に助言を求めるのはアリもアリ、大アリ! 明日はもう一丁上の着順を獲りたいですね。というか、信州人のワタシとしては、新潟の金子は雪国セブンというより甲信越トリオの一人なんですけどね!
●モニターが気になる

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 11R発売中、ペラ室で調整していた毒島誠と新田雄史。もちろんペラに集中していたふたりなのだが、時々同じ方向を見上げているのであった。その視線の先にはモニターが置いてあって、ちょうどそのとき、対岸のビジョンではピットレポートが流れていた。同じものが映し出されてたんですかね? 今節のピットレポートで解説をしているのは元香川支部の選手だった貞廣徳夫さん。毒島と新田が見ているときには、フォーカスが映し出されたりしてたんだよなー。「貞廣さんの予想は……フムフム」ってな感じなんですかね。ワタシも予想を披露したりするわけですが、選手に見られるとやりにくいんだよなー。
●モニターが気になる2

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 10Rのエンジン吊りが終わり、装着場のモニターを覗き込む後姿が。これは深川真二の背中だ。深川が見ていたものは何かといえば、11Rのスタート展示だ。11Rに出走していたのは……峰竜太! 深川の視線はおもに、4コースの後輩に向けられていたことだろう。

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 ドリーム戦のレースぶりを見れば、今節の峰はやや厳しい足色、という判断になる。それを峰は、本体整備をしたり、今日もキャブレタを交換したりと、必死に改善しようとしている。それを見ていた深川としては、後輩の足が上向いているかどうか、やはり気になるんでしょうね。10R後の1便で帰宿している深川だが、後輩のことは常に気になっているわけだ。きっと宿舎で11Rに見入ったことでしょうね。僕は峰のパワーはかなり良化したように思えたのですが、深川先輩はどう感じたのでしょうか。
●今日もギリペラ

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 先述したように、毒島誠は「11R発売中、ペラ室で調整していた」のである。そう、今日もまたギリペラなのだ。日本一噴いていると言われても、本人もそう感じていても、決して緩めたり油断したりすることなく、さらにパワーを引き出そうと努力する。ハンドルワークの技量や整備力や判断力や、毒島の強さの秘密はいろいろあるけど、間違いなく、このストイックな姿勢もそのひとつだろうと改めて思う。

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 で、毒島に次ぐギリペラは我らが飯山泰だったのです! 飯山も今節はペラ室にこもっているのをよく見かけるわけで、そうそう、信州人は粘りが身上なんですよねー! 12Rは残念ながら大敗を喫したが、まだまだ勝負はこれから。明日もえこひいきします。
●雨がお嫌い?

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 待機室から本番&展示ピットまでのルートは、競技棟前で整列敬礼→係留所への渡り橋を下る→試運転係留所を通過→本番&展示ピット。そのほとんどの場所に屋根があるのだが、ほんのわずか屋根なしの部分を通過することになる。終盤時間帯は雨。それでもほとんどの選手はそこを通過するときも普通に歩いていたのだが、そこに差し掛かると小走りになっていたのが桐生順平。その少し前、展示ピットにボートをつけてから待機室に戻るときも、そこでは小走り。さらにその後も雨を避けるような足取りで競技棟に入っていっている。桐生順平は雨がお嫌い?
●グランドチャンプも雑用

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 グラチャン覇者の前本泰和は、10R1回乗りで2着。まずまずの2日目、だっただろうか。後輩の山口剛は1便で帰宿しており、前本は居残る格好。そして、11R発売中には、自分と山口の明日の艇旗艇番を準備し、さらにアカクミも配っているのであった。先輩とか後輩とか関係なく、残ったほうがやればいいってことなんでしょうね。謙虚なグランドチャンプ!
 なお、中四国地区の出走がなかった11R、エンジン吊りは吉川昭男陣営に加わり、率先してボートを引っ張っておりました。吉川と前本、70期の同期生です!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)