BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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丸亀甲子園TOPICS 2日目

ドSの織姫さま!?

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 地元のフィーバー娘・平高奈菜が、34歳のバースデーで高らかな祝砲を打ち上げた。2Rは4カドからコンマ04のロケットスタートで突出。凹んでいる内3艇をじわりと絞めつけ、1マークの直前からやおらレバーを握り込んで鮮やかなまくりを決めた。スリットから突き抜けても焦らず騒がず、じわりじわりじわり。ドSの女王様のようなイタブリまくりではあったな(笑)。
 で、後半7Rは地元の施行者さんプレゼンツの隠れ企画レース。勝手に名づけるなら『ナナ月ナナ日のナナレースで頑張れナナちゃん!』ってな感じで、絶好枠の1号艇が授けられた。もちろん、そんな愛情たっぷりの配膳を肌で感じたであろうナナは、お誕生日席(インコース)で仁王立ち。外の今垣光太郎ら百戦錬磨の猛者どもの気合を吹き消すように、男前なインモンキーで主役の座を張り続けた。

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    七夕生まれの奈菜ちゃん、誕生日に連勝おめでとう!
 などとお気楽に書いた瞬間に気づいたのだが、昨日の平高は2着だったから今節は211着とまさにロケットスタート! この2日間で好枠を使いきったため、明日からは敷居の高いバトルが待っているものの、抜群のリズム&成績で予選後半に突入するのだから軽視はできない。元より男女混合戦で並外れたパワーを発揮するタイプでもあり、「深紅の優勝旗が女性の手に掲げられる」という甲子園離れした超サプライズも想定しておきたい。

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 とは言え、今節はシンクロ率∞(無限大)のモンスター人機が存在することも忘れてはならない。昨日のドリーム戦から破竹の3連勝とはならなかったが、毒島誠64号機は今日も異次元のパワーを魅せつけた。

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 前半5Rは昨日連勝した馬場貴也25号機との直接対決が話題を呼んだが、1マークを回ってからの足色はやはり一枚も二枚も毒島が上。前節の低調機シリーズで大活躍した馬場25号機も、さすがに64号機が相手では分が悪すぎた。例えて言うなら、「田舎で敵なしだった将棋指しが、いきなり藤井聡太九段と対戦してしまった」ってな感じに見えたな(笑)。1周バックで馬場を置き去りにした毒島は、逃げた深川真二を追って追って、ずんずん追って、最後は深川の肝を冷やすレベルまで追いつめた。道中の足色は、どこからどう見ても両者の着順とは真逆の気配だった。

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 他のV候補も何人か挙げておこう。現在、このモンスターの背後にぴったり貼りついているのが白井英治だ。昨日のドリーム戦は5コースからメチャクチャ狭いゾーンを割り差し、あっという間の2着GET。今日も今日とて前半4Rは、やはり5コースから昨日のデジャヴのような峻烈なまくり差しで楽々と2着を取りきった。速い巧い強いの三拍子そろった1マークだ。

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 返す刀で後半8Rは2コースから得意の激辛差し一撃。イン石渡鉄兵のパワーが劣勢なのは明らかだったが、初動を入れた瞬間の角度とタイミングで「決まった!?」と思えるほどの鋭角差し。本当に、この44歳は年々どんどん強くなっているような気がしてならない。パワー面でもやや不安視していたスリット足が、どこをどう調整したのか、今日はスーーッと他艇を出し抜くように出て行ったし。もちろん、この程度の機力アップで毒島64号機に匹敵するなどとは言わないが、5・6・2号艇での2・2・1着(点増し含めて9・33)は毒島を上回るアドバンテージと見ることもできる。明日の白井は6R3号艇と12R1号艇。ここも連勝するようなら、先月のグラチャンさながら予選トップが現実味を帯びてくるだろう。

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 それからそれから、機力面で超不気味な存在が峰竜太だ。昨日のドリーム戦は毒島のみならず白井にも瞬殺レベルで競り落とされ、「さすがにこの足で甲子園連覇はありえないだろ」などと思わせたものだが、昨日の大整備の延長でキャブレターまで取り替えたらば気配一変! あれほど頼りなかったスリット近辺の行き足が別人のように光っていたし、ターン回りも昨日よりしっかり力強くなっていた。まだまだ毒島64とはパワー差があるとは思いつつ、あの絶望的なドリーム戦から3・2・2着で乗りきった底力はやはり1ミリたりとも侮ることはできない。
 他では須藤博倫、篠崎仁志、前本泰和など、三島敬一郎『エン魔帳』の推奨機を得た面々も期待通りの好脚を披露しているが、とにもかくにもアレが抜け過ぎていて「現状は比較すべきレベルに至っていない」と言わざるをえない。

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 さてさて、穴舟券とは縁のなさそうなトップ選手の話はここまで。昨日の続きになるが、第1回大会から随所に大穴をこじ開けてきたボートレース辺境地のB級・A2級レーサーは、明日の3日目が絶好の狙い目になる。理屈は簡単、ほとんどの選手が2回走にセットされ、ひとつのレースに2~4人の辺境レーサーが詰め込まれる。で、どの選手もほぼ人気にならないから、舟券に絡むだけで配当が膨れ上がる。たとえば4人の詰め合わせなら、そら誰かしらが舟券に絡みますがな(笑)。
 過去2回の大会を振り返ると、3日目の万舟はそれぞれ3発出現していて、その計6発の立役者はことごとく辺境地レーサーだ。
★第1回・浜名湖大会3日目
 2R④三浦敬太-②前沢丈史-⑥藤崎小百合 10430円
 7R①飯山泰-④藤崎-⑥石野貴之 14440円
 10R①白井英治-⑤多田有佑-⑥三浦 22470円
★第2回・三国大会
 1R①鹿島敏弘-②秋元誠-⑥松田竜馬 14710円
 2R④高橋直哉-⑤桐生順平-②前川守嗣 123560円!!
 5R②伯母芳恒-⑤村岡賢人-③野中一平 13550円

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 初っ端の【北海道-茨城-鹿児島】にはじまり、出走回数が多い3日目は辺境地レーサーたちが水を得た縞ホッケのように暴れまくるのだ(笑)。正直、今節は彼らのモーター抽選運が悪すぎて明日も苦戦必至という気もしているのだが、だからこそ10万舟レベルの大穴が飛び出す可能性も跳ね上がる。
 それから、上のデータでもわかるように、①アタマの万舟=「ピンマン」が発生しやすいのもこの3日目だ。鹿島敏弘のように自分がインから逃げて波乱を起こすケースもあれば、多田有佑のように2着ヒモで200倍を超えるピンマンを演出するケースもあり。明日は1Rの1号艇から、目を皿にして辺境地レーサーの配分と舟券に絡む可能性をチェックしていただきたい。

付録『雪国セブン』の明日
★北海道・門間雄大=2R3号艇・6R2号艇
★青森・鹿島敏弘=2R4号艇・8R6号艇
★宮城・佐竹友樹=1R1号艇
★秋田・高橋直哉=1R4号艇・5R3号艇
★山形・多田有佑=3R2号艇・7R3号艇
★新潟・金子和之=3R4号艇
★富山・中山将太=1R3号艇・8R4号艇

 御覧のとおり、この北日本の7人だけを見渡しても、たとえば1Rに佐竹・中山・高橋がセッティングされている。誰が穴をこじ開けるか断言はできないが、この中の誰かしらがサプライズな配当をもたらしてくれる、と私は勝手に信じている。(photos/チャーリー池上、text/畠山)