BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

浜名湖レディチャンTOPICS 4日目

THE勝負駆け①予選トップ争い
最強エミ、貫禄の10・00!

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 3日目あたりから【遠藤エミvs守屋美穂】の一騎打ちモードに突入した予選トップ争いは、遠藤がわずか0・37の差でしっかり逃げきった。10・00vs9・67……この数字が今節の両者の充実ぶりを余すところなく証明している。そして、ふたりともに「スタートを決めて自在に攻める」という正統派のスタイルだけに、このわずかな差が最終的な明暗につながる可能性も低くはないだろう。

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 この両ヒロインの活躍に隠れてあまり目立たなかったが、もうひとつの準優1号艇=暫定3位を掴み取ったのは、ドリーム戦士でもなんでもない『讃岐のアマゾネス』山川美由紀!! あらあらいつの間に?というあたりが、逆にこの女傑の強さを醸し出す。そして、この古豪が過去30年間でどれほど艇界とファンをあっと言わせてきたか……今節はまたそんな過去の驚愕の光景を、脳みその片隅に刻んでおく必要があるだろう。

THE勝負駆け②準優ボーダー争い
ひかるが残った!

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 準優ボーダー争いは、速報でも伝えたとおり「7Rの金田幸子=不良航法、中村桃佳が5着敗退」で、それまでの6・40から一気に6・00まで下落した。
 この激変でもっとも気合が入ったのは、10R3号艇の高田ひかるだったか。1着を取ればボーダー真上の6・00が得られる高田は、2コースからバチッとコンマ10の踏み込み。この時点でやや凹んでいたイン寺田千恵を瞬く間に飛び越え、ほとんどイン逃げのような先マイから後続を千切り捨てた。暫定ながらも17位に滑り込む、値千金のジカまくり一撃! 同じく1着なら6・00だったテラッチにとっては、「2コースの相手が悪すぎた」と同情するしかない。
 その直後の11R、暫定13位に付けていた⑤中谷朋子が強力なパワーメンバーに揉まれまくって6着惨敗=準優圏外へ。それにスライドして高田が16位に浮上した瞬間、予選突破の18位以内が約束された。

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 いやはや、初日の記事から「ひかるひかるひかる」と騒ぎ続けて申し訳ないっすね。これだけエコ贔屓するのは「誕生日が同じ8月5日だから」などという理由ではなく、「この艇界屈指のまくり怪獣とともに大穴舟券を召し取りたい」、そんな助兵衛な下心だけと言ってもいいだろう。最近、ひかるや菅章哉、藤山翔大など伸び特化型まくり怪獣のアタマ舟券はいつでもどこでも激しく売れまくり、もはや本命党も飛びつくアイドルになりつつある。
 だがしかし、今節のようなビッグレースで、遠藤エミや守屋美穂などの正統派が連戦連勝でV街道を突き進んでくれると、さすがのまくり怪獣にも人気のホコロビが発生する。そんな千載一遇のチャンスで、選手とともに逆転満塁ホームランをかっ飛ばしたいのである。明日のひかるは【10R6号艇】。遠藤・守屋との直接対決はお預けとなったが、ファイナル丸儲けの資金を明日の10Rで積み立てるとしよう。

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 それからそれから、ちょっと別の意味での勝負駆けMVPは、もちろん地元でただひとり生き残ったエース長嶋万記! 思えば初日の4R、絶好枠の1号艇でロケットスタートを切るはずが、隣の2コースに待ち受けていたのが高田ひかるだった。今日のテラッチとほぼ同じようなジカまくりを浴びて4着に敗れた万記は、完全にリズムを崩して後半も6着大敗。

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 そこから今節第1号のセット交換という勝負手を放ってパワーアップに成功するや、2123着という成績で初日の借金を返済しきった。機力が上昇したとはいえ、中堅以上レベルで上とは差があるとは見ているのだが、不足分を地元の意地で補えばミラクル優出も十分にありえるだろう。(photos/シギー中尾、text/畠山)