BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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鳴門BBC『前検を斬る!!』

 鳴門BBCの前検作業が終わりました。まず、注意事項としては、スタート練習中(または前後半の合間)に風がガッツリ変わったこと。どんな感じかというと、
☆前半1~4班は、1班の緩いホーム追い風→班が進むごとに強い追い風に。4班は見た目の風速4、5m程度。
☆後半5~8班は、全体を通じてほとんどまったく無風。
 つまり、前検タイムは【後半5~8班>1班>2班>3班>4班】の順で出やすい水面環境。しかも、前半はかなり大きな差があったため、前検タイムは鵜呑みにしてはいけない、とお伝えしておきます。
 さて、そんな中での試運転&スタート特訓は、突出して凄いモンスターパワーは見当たらず。ただ、ひとりだけ「んんっ?」と唸らせる人機がありましたけどね。今日のところはオールAランクで良く見えた順に紹介します。

A級(上位候補)

★峰 竜太=77号機

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 うーーーん、今節の「良く見えてしまったものは仕方がない」大賞は、穴党としてできれば避けたかったこの男。最近のビッグレースでは超レアな“第5班の3号艇”(←今日はドリーム班なしの登録番号順)でスタート練習に参加した峰は、スロー3コースから内の稲田浩二をあっという間に半艇身千切り捨て。ダッシュ5コースでも外の稲田を置き去りにする伸び足! まさにケタチの足色で、私のメモには「あららん S?」と殴り書き(笑)。この瞬間にA以上と決めたのだが、あるいは比較対象の稲田がワースト級かもなので、とりあえずAが妥当だろう。2連対率30%の77号機の強調材料は、「前節の下條雄太郎の実戦足がソコソコしっかりしていた」程度しかないのだが……。

★深川真二=27号機

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 足合わせからゴキゲンムード! 瓜生の内からターン回り~出口の押し~スリット裏の行き足まで余裕たっぷりで、「全体強め!」とメモ。A評価の三島短評どおり特にストレートが強力に見えたが、明日に向けてどう調整して行くか方向性に注目したい。BT1回戦は【10R5号艇】だからして、深い前付けにも耐えられる出足は付けることだろう。

★遠藤エミ=61号機

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 三島のAランクにして、伸びフェチな私の推しモーター61号機。足合わせでは平高奈菜のエース82号機と注目のマッチアップ。一緒の気配からスリット裏でギュンと突き放し「伸び~~る」と走り書き。相手も相手だから即座にS指名も考えたが、スタート練習では期待したほどのパンチ力は感じなかったので控えめにAにしておく。できれば4カドから勝負してほしい足色ではある。

★羽野直也=80号機

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 三島のニ推しモーター80号機も期待どおりのいい感じ。足合わせは永井彪也(三島A)より全体的にちょい強め、小野生奈にはほんの少し伸び負けた感もあったが女子力の差か。スタート練習は3本とも他より強めで、特に最後の4カドからのスリット足は迫力満点だった。最近の羽野キュンは伸びればまくることも多く、一撃の穴展開に期待したい。

★池田浩二=31号機

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 池田がここにランクインするのは珍しいのだが、白井英治や菊地孝平、寺田祥など強豪ひしめく第3班の中で、スリット近辺の行き足がちょいちょい強めに見えた。三島Aランクの機力に拠るものか、最近は早い段階から行き足中心にエンジン出しがしっかりしているためか。その両方が合体しているとするなら、今節の池田は文句なしにVの有力候補だろう。私が遠藤61号機とともに期待している菊地67号機は、かな~り後伸びの感じ。菊地の思惑次第では、これはこれで「楽しみ!」なパワーではあるな。ちなみに、菊地の1回戦は【11R6号艇】。前付けなのか、伸び特化なのか、策士の選択に注目したい。

★小野生奈=72号機

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 当然というか、今日は足合わせでも特訓のスリットでも全体的に軽量女子たちが優勢に見えたが、遠藤61号機の次に目を惹いたのが生奈。前出・羽野キュンよりちょい強めだったし、スタート練習でもスリット近辺でしっかり出て行くムードがあった。相棒は峰77号機と同じ30%の低調機ではあるが、だからこそあっと驚く大穴一発を警戒しておきたい。明日の1回戦は【11R5号艇】。外枠の菊地とどう連動するか、スタート展示から目を光らせるとしよう。

 他では篠崎仁志、磯部誠、上田龍星の行き足も強めに見えました。前検タイムに入りますが、冒頭で書いたとおり風が大きく変わったので、前半1~4班⇔後半5~8班に分けてランク付けしておきます。

前半の前検時計TOP5
①太田和美 6.66(1班)
②深川真二 6.68(1班)
③原田幸哉 6.71(2班)
④上平真二 6.72(2班)
⑤前本泰和 6.73(1班)

後半の前検時計TOP5
①遠藤エミ 6.65
②馬場貴也 6.66
③茅原悠紀 6.67
 守屋美穂
⑤小野生奈 6.69

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 風速が極端に変わった前半は、やはり穏やかだった1、2班が上位を独占しましたね。軒並み時計がかかった3班以降のトップは白井英治、湯川浩司(←どっちも3班)の6.75。で、後半5~8班は全体無風だっので班の有利不利は皆無。僅差ながら全選手のトップは遠藤エミ61号機でありました。どこまで「伸び~~る」か、期待しちゃいましょ♪

前半の前検ワースト3
①石野貴之 6.85
②魚谷智之 6.83
 寺田 祥  

後半の前検ワースト3
①稲田浩二 6.83
②西山貴浩 6.82
③片岡雅裕 6.81

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 ギャーー、時計が出るはずの後半でワーストを叩き出したのは、峰77号機のお隣にいた稲田浩二!! やはり、峰が噴いているんじゃなく、稲田が悪すぎるのか?? まあ、西山とともにこのランクの常連選手なので、稲田71号機=ワーストと決めつけるのは早計ではあるのですが……。(photos/シギー中尾、text/畠山)