BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

尼崎レディースvsルーキーズTOPICS 2日目

忠政×白組=Vzone突入!?

 まずは、前検での誤診というか、この人機を見逃した不手際をお詫びしなければなるまい。實森vs西橋の足比べばっかに目がいってしまって、すいませんでした~~!!><

f:id:boatrace-g-report:20220130174235j:plain

 もう完全にバレバレだが、井上忠政37号機が初日から(実は前検から)モンスター級の伸び足に仕上がっている。今日の7Rは3コースからあっという間のハコまくり。スタート勝ちの要素もあったが、スリットを飛び出してからの伸び足の半端ないこと。ケタチの前検時計、展示タイムも含めて、ストレートは文句なしの節イチとお伝えしていいだろう。
「37号機は前節、岡山支部の阪本勇介君で超伸び型に特化したんだと思います。最近の阪本君はメチャクチャ伸び仕様でまくりを量産してますから」
 こんなありがたい情報を寄せてくれたのは、児島バンのK出記者だ。私はその前の節の周年記念(地元の高野哲史)ばかりに気を取られ、阪本君の存在を軽視していた。早速、前節のレースをチェックしたらば、つい6日前の1月24日に強烈な伸び型に仕上がった感じで、3コースから一撃まくりで419倍の大穴をぶち開けていた。なるほど。突然変異のように見えたとんでも前検タイムは、実はわずか数日前にその布石となる事象があったのだ。

f:id:boatrace-g-report:20220130174314j:plain

 今後、井上が特殊な阪本流の超伸び型ペラと一蓮托生で突き進むかどうかは分からないが、今日のまくり圧勝で腹を決めたかも。ただでさえ2~6コースのどこからでも隙あらばまくる男が、明日からどんだけ暴れまくるのか。我々はこの男をいつも以上に狂暴なまくり屋として、例えば同じ大阪支部の藤山翔大レベルのまくり怪獣として警戒する必要がありそうだ。

f:id:boatrace-g-report:20220130174345j:plain

 さてさて、7Rの井上まくりでルーキー軍団の気勢も上昇したか。今日の団体戦は7・8・9・10・11Rと白組が5連続でぶち抜き、紅組を一気に突き放した。

紅組511白組

 この数字だけでも圧倒的だが、8Rは④数原魁がカドまくり~⑥佐藤航が超絶のアウトまくり差し突き抜け~⑤山田和佐が混戦を捌いて⑥-④-⑤のワンツースリー独占! さらに10Rも④倉田茂将が豪快な4カドまくり~⑥久永祥平が最内差しからバックでぐんぐん足を伸ばして④-⑥の大波乱を引き起こした。つまりは、縦横無尽に暴れ回るルーキーだけが網膜に焼き付く1日だったわけだ。

f:id:boatrace-g-report:20220130174415j:plain

 なんか、こういう流れ、懐かしい気がするなぁ。
 11R後にこんなことを思い、すぐにそれと気づいた。そう、3年前の三国の第1回大会が、ちょうどこんな流れだったのだ。初日こそレディースが奮闘して4勝4敗の五分に渡り合ったが、2日目は活きのいいルーキーたちが暴れに暴れて問答無用の8戦8勝! あっという間に紅組を12勝4敗まで引き離したのである。結局、第1回大会は最終日のファイナルを待たずに白組の優勝が確定した。今年も、勢い的にはそんなムードがぷんぷん漂う序盤戦となった。

明日のブライトホース

『白組維新の主役になれ!』
5016宮田龍馬(兵庫・121期)

f:id:boatrace-g-report:20220130174459j:plain

 昨日の羽野諒に続いて、121期の伸び盛りルーキーの登場だ。やまと学校(現・ボートレーサー養成所)時代の成績は、諒とは雲泥の差。片や7・24の超エリートに対し、龍馬は下から数えたほうが早い4・80だった(ちなみに高橋竜矢は4・53、河野主樹は3・95でさらに低かった)。私は121期の卒業記念レースを現場で取材したが、正直、宮田龍馬クンに関する記憶はひとつも残っていない。申し訳ないけれど、「その他大勢」としてぞんざいに片づけていた。
 で、いざプロデビューしてからの成績は……なんて書くと、妙な期待感を煽ってしまうか。実は特筆するほどの成長度ではありませぬ(笑)。ただ、やまと時代にはケタチの優等生だった羽野と同じような足跡を辿っているのだな。デビュー初勝利は羽野の240走に対して241走。勝率も長い低迷期を経て、去年は5点に近い4点台まで到達した。

f:id:boatrace-g-report:20220130174215j:plain

 そしてそして、今年に入ってから昨日までの成績を記しておこう。
★21戦5勝 勝率6・43 平均スタート0.12 スタート切れ順2・1
 いやぁ、たかだか3節のデータで「分母が小さい」と言われたらそれまでだが、それにしてもスタートからガンガン攻めまくっている印象だ。ましてや今節は、走り慣れた地元水面にして三島敬一郎推奨の55号機をGET! 「ここでやらずにいつやるんじゃ、龍馬!?」みたいな舞台設定だからして、大仕事をやらかしても不思議はない。明日の龍馬は【10R6号艇】。アウトからのアタマ突き抜けまでは難しいとしても、スタート勝負で舟券に絡めば法外の配当もありえるだろう。(text/畠山)