くわぁぁぁぁっ! 我が信州のスター、飯山泰が2R6着大敗。今年も予選落ちがほぼ決まってしまった。4号艇での出走だったが、地元の白井英治が前付けに動き、5号艇の渡辺浩司も粘る動きを見せたことで、飯山は6コース発進。5カド平高奈菜の攻めに乗じるかたちで1マークは果敢に握ったが、届かなかった。むむうーー、無念。奈菜ちゃん、もっと絞めてよ……。
レース後はやはり悔しさをにじませており、対戦相手と一通り挨拶を交わすと、ふっと視線を下げて俯くような姿勢となった。どうにも結果が出ない甲子園。今年こそはと意気込んでいただけに、痛みもまた大きかったか。見ていたら、ワタシもなんだか胸が締め付けられて、とぼとぼとピットを後にした次第です。
その飯山以上に表情を歪めていたのは白井英治だ。スタ展5コースから本番はさらに動いて2コースまで奪ったが、飯山とのシンガリ争いに甘んじてしまった。白井の場合は地元水面での大敗だけに、やはり痛みは大きい。後半8Rの必要着順は4着と、予選突破に関してはそれほど厳しい条件ではないが、求めていたのはそこではないはずだけに、目算は狂ったということになるだろう。
その2Rを勝ったのは深谷知博で、日またぎで連勝となった。白井とわりと長く話していたのは、やはり進入、スタートのあたりを振り返っていたのだろう。2号艇の深谷は3コース選択が大正解。白井がヘコむかたちになったことで、狙いすましたまくり差しが決まった格好だ。後半7Rは1号艇で、逃げれば準優1号艇は確実。走破タイム次第ではトップ通過もありうる(茅原悠紀とはまったく着順が同じで、現時点ではタイム差で茅原が上位。茅原も今日は1号艇だ)。気合の入るイン戦となるだろう。
1Rは2番手争いが厚かった。3日目を終えて得点率5・50で並んでいた坪井康晴と遠藤エミで競り合いとなったのだ。ともに2走の二人は、もちろん必要とする着順も同じ。1走目のここではひとつでも上の着順を獲って、後半につなげたいところだったわけだ。ボーダー6・00とするなら、ふたりとも2着と3着が必要という状況。つまり先着すれば後半は少々楽になるし、競り負ければ後半は厳しさが増すというわけだ。
先着したのは遠藤エミ! 握るところは握り、捌くところは捌いて、2番手を獲り切った。男子強豪相手に競り勝ったこともまた充実感をもたらしたか、レース後は実に柔らかく、明るい顔を見せていたのだった。ナイスレース!
勝ったのは鹿島敏弘だ! 1着でも予選突破は絶望的な状況で、勝負駆けとはあまり関係ないところだったが、しっかりと逃げ切った。懸命に整備や試運転をしている姿を見てきたので、僕も嬉しいぞ! 身近で奮闘を見守った毒島誠や萬正嗣もやっぱり嬉しそうに、鹿島に声をかけた。そして鹿島自身も笑顔笑顔! で、今日はこの1走だけなのだが、レース後は試運転の艇番を装着。この後もまだまだ調整と試運転を続けるようだ。いいぞ、頑張れ、鹿島敏弘!(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)