まずはオールスターの風物詩、女子レーサーの話題から。前半5Rの2着で準優当確ランプを点した倉持莉々は、後半9Rの4号艇で再登場。前半の記事で「どこまで準優の枠番を有利にできるか、ちょいと贅沢な勝負駆け」などと煽ったが、残念ながら4カドまくりをカド受け土屋智則にブロックされて真横にぶん流れ。自慢のパワーを発揮する間もなく大差の6着に敗れた。つまり、5Rから1点増しのみ。
予選トータル6.17=暫定16位。
10R現在、最終ランキングは不明だが、明日は良くて5号艇⇔このまま6号艇あたりの枠番を強いられた。本人にとってもファンにとっても激痛の6着だろうが、自力で攻めに行っての結果だからして仕方なし。SGの予選を突破した己を誇りに思いつつ、明日も外枠から悔いのないダッシュ戦を魅せてもらいたい。相棒の12号機(三島敬一郎の第三席)は、間違いなくこの「水球美女」の背中を押してくれるのだから。
そして、10R6号艇で3着=6.00という勝負駆けにチャレンジした渡邉優美は、枠番の遠さを克服できずに6着敗退。このレースは【3着でトップ確定】の毒島も含めて6人全員が超タイトな勝負駆けだっただけに、致し方なしか。頑張って頑張って中間着を取りつづけてきたが、「死のグループ」の大外では分が悪すぎた。
勝負駆け全体を見渡してみよう。V戦線に多大な影響を及ぼす予選トップ争いは、速報でお伝えしたように毒島が奪首。昨日の石野とまったく同じ【6号艇1着・4号艇3着】という成績でライバルを振り切った。シリーズリーダーに立ったこの男がラスト2日でどんだけ強いか、多くを語る必要はないだろう。
一方、2日目あたりからボーダー6.00で微動だにしなかった予選18位を巡るバトルは、最後の最後までこの数字をキープ。そして、今節も同じ数字をマークした選手たちが、天国と地獄に振り分けられた。その数字だけをピックアップしておこう。
17位・宮地元輝 6.00
18位・磯部 誠 6.00
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19位・末永和也 6.00
つまり、今節の天国は宮地&磯部で、地獄は末永……ちなみに、最終12Rは結果論として【2号艇・宮地元輝が3着以内なら宮地当選で末永和也が落選、4着以下なら末永当選で宮地落選】という佐賀支部の仁義なき戦いを余儀なくされた。いつものことだが、6点を巡る争いは残酷だ。
最後に、今大会の勝負駆けMVPを選ぶなら、やはり昨日のイン逃げ~今日は6号艇から3コースまくり差しで2連勝=節間6.33まで跳ね上げた馬場貴也。それから、昨日の12Rで不良航法-10点の減点⇒今日は1着3着でそのハンデを乗り越えた宮地元輝にも、特大の「あっぱれ」を贈りたい。
そしてそして、4コースから二段まくりで1000勝をマーク⇒予選18位で準優に滑り込んだ磯部誠は、殊勲賞でどうだろうか。(photos/シギー中尾、text/畠山)