BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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前半だけの『THE勝負駆け』

 畠山です。まさか7R以降が中止になると思わずに、1R~6Rまでの実戦、勝負駆け選手の推移をほぼほぼリアルタイムで書いたのでアップしておきます。記事には「後半戦の勝負駆け云々」の文言が多々出現しますが、そのあたりは【※補足】としてサポートしておきます。悪しからずご了承ください。


【1R】崖っぷち菊地の逃げ

 昨日までパワー一息、今日は最低でも2走18点が欲しい①菊地孝平がクランクシャフトを換えて臨戦。インからしっかりスタートを決めて、貴重な10ポイントをもぎ取った。シャフトの影響がどれほどかは断言できないが、昨日までより上積みがあったと思う。後半は8R5号艇で2着=5.67のラスト勝負だ。
 2着も崖っぷちの②磯部誠が2コース差しから粘り込み、後半7Rは3号で2着=5.83の条件を残した。3着には地元の浜田亜理沙が混戦から浮上し、6R3号艇で1着なら5.67。評判の16号機がしっくり合ってきた印象もあり、一発に注意したい。
※補足/後半に望みを託した菊地と磯部は、レース中止を受けてそれぞれ26位、22位で予選を終えた。うーーん、お疲れさまでした!

【2R】石野に逆転チャンス

 昨日まで精彩を欠いていた②濱野谷憲吾が、江戸川も真っ青の大荒れ水面で覚醒モード突入? 2コースからズッボリ差し抜けて遅ればせながらシリーズ初1着をGETした。勝負駆け的には、混戦を突いて2着に浮上した③石野貴之が後半戦に望みをつないだ。8R2号艇で2着なら6.00に到達する。昨日から行き足主体にパワーアップしているだけに、逆転の予選突破は十分ありそうだ。
※補足/石野も後半8Rのチャンスを逸し、20位という悔しいランキングで予選終了。

【3R】郡42号機の逆襲

 昨日まで超抜42号機のパワーを生かしきれないでいた①山崎郡が待望の初勝利。スタートでやや後手を踏んだが、スリット後の伸び返し~ターン出口からの押し足はやはり節イチ級。この10点増しで6.80=暫定12位あたりまで浮上した郡は、10R5号艇で準優好枠を目指す勝負駆けにチャレンジだ。
※補足/10Rが中止になった郡42号は、予選11位で準優4号艇をGET。4カドのまくり怪獣だけに楽しみでならない。

【4R】大波乱の予選突破1号

 波風がますます狂暴化し、先マイした①寺田祥がキャビるわ差した②片岡雅裕がその影響で失速するわ、しっちゃかめっちゃかの1マークを超人気薄の⑥土屋智則~③松井繁~④赤岩善生がズボズボと差し抜けた。3連単600倍の大波乱とともに、1着・土屋が6.33でゴールイン。準優当確の第1号として予選を走り終え、クラシック連続Vの夢をつないだ。

【5R】残酷すぎる直線

 エースモーター8号機を駆る④新開航にとって、天国から地獄に突き落とされる1周半になった。まずは4カドから勢いよく飛び出してまくり一閃。節間3勝目が確定と思えたが、風速10mを超える追い風に煽られて失速。まくったはずの①遠藤エミ&②桐生順平に追いつかれて3番手まで後退した。
 さらに2周バックでは真っすぐ走っていただけなのに、向かいの突風をまともに食らってバック宙のような縦回転で転覆。もちろん選手責任外ながら、悔しい0点でレスキューとともにピットに帰還した。風がなければ10点確実な1マークだっただけに、悪夢としか言いようがない。後半10R2号艇で1着なら5.83まで復活できる新開の巻き返しに期待したい。8号機の転覆影響が心配だし、4Rから18位ボーダーが6.00まで上がってはいるけれど……。
※補足/新開は勝負駆け云々の前に、転覆による負傷で帰郷した。大事に至らなければ良いのだが……。

【6R】峰に天運あり?

 ますます水面が悪化する中、インの①白井英治が意地のイン逃げを果たしたが、勝負駆けとは無縁の1着。熾烈を極めた2着争いは、バック4番手だった峰竜太が2周1マークのチャンスを逃さず一気にゴボー抜き。結果的に後半12Rを待たずに7.60=6位で予選を終えた。運にも味方された2着ではあったが、本人としては6位でも不本意な予選だったことだろう。明日は2号艇から優勝を目指す。(photos/シギ―中尾、text/畠山)