BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

TOPICS 初日

団体戦ダイジェスト

【5R】伸び勝ち紀香さま
①湯淺紀香
②田村美和
③宮崎安奈
④津田陸翔
⑤高井雄基
⑥塚越海斗

 4カドのまくり屋・津田が覗くも、カド受け宮崎が非凡な伸び足でブロック。ならばと津田が俊敏なまくり差しで逃げる湯淺に舳先をぶっ込んだが、スリット裏からの伸び足は湯浅がケタチ。瞬く間に津田の舳先を振りほどいて完勝した。湯浅の伸び足はA~S。宮崎もAはありそうで、伸び平凡な津田はこのふたりの伸びにやられて勝ちきれなかった。
※団体戦は紅組146着=15点/白組235着=16点で外枠の白組が僅差でブレイクに成功。紅組0-1白組

【6R】団長が勇み足
①渡邉 健
②登玉隼百
③森 智也
④山下奈緒
⑤飯塚 響
⑥樫葉新心

 なんと、白組団長の渡邉健が気合入りすぎ(?)の踏み込みで断腸のフライング欠場! そうとは知らない本人が先マイ~2コース登玉が差し~3コース森が握りマイでルーキーズが上位を固め、F団長が水面を去って3-2となった。
※団体戦は団長Fの時点で紅組勝利がほぼ確定。ただ、後方でレディース3人が「あわや不良航法?」的な接触も含めて熾烈なデッドヒートに。不良航法なら「痛み分けの引き分け」というルールだったが、お咎めなしで紅組に軍配が上がった。紅組3人の競りでもっとも足色が目立ったのは最年少の新心ちゃんだ。まだ勝率1点台、舟券に絡むだけで跳ねる存在だけに今後も要注意!
紅組1-1白組

【7R】サッキサキの先まくり
①島倉 都
②清水沙樹
③清埜翔子
④高山弘斗
⑤岩下巧斗
⑥川内一馬

 前半2Rでジカまくりを決めた島倉が、今度はイン戦でコンマ22のドカ遅れ。コンマ08まで踏み込んだ地元・清水~その攻めに連動した清埜の清清コンビに叩き潰された。2マークは内から伸びて先制した清埜を清水がズボ差し。なかなかにレース足がしっかりしている勝ち星だった(決まり手は「抜き」)。前日、清水はセット交換を匂わせていたが、主要な部品交換はなし。もしかしたら、今節はセット交換がご法度なのかも?
※団体戦は清清コンビがワンツー態勢を固めたバック直線で紅組の勝利が約束された。
紅組2-1白組

【8R】白組グランドスラム
①相馬 翔
②中山翔太
③三馬崇史
④喜多須杏奈
⑤中澤宏奈
⑥安井瑞紀

 好枠を陣取ったルーキー3人が、スタートから紅組を圧倒して1マークを制圧。相馬が逃げて三馬が握って中山が差して、あっという間に1-3-2態勢を固めた。着順は3着だったが、道中の伸び足がやたらと目立ったのは中山。前半2Rもアウトからケタチのストレート足を魅せており、今節の台風の目になりそうな存在だ(末尾の『ブライトホース』につづく)。また、レディース組の4着争いは、先行する中澤を強烈な回り足で安井が逆転! 前半から「かなり劣勢な中澤×レース足強い安井」の見え方どおりの逆転で、今日の中澤はワースト級かも?
※団体戦は今節初のワンツースリー完全制覇で白組の圧勝。
紅組2-2白組

【9R】紅組グランドスラム返し!
①深川真奈美
②小林愛実
③富樫麗加
④鰐部太空海
⑤金子龍斗
⑥横田海人

 やられたらやり返せ、なめたらいかんぜよーー!! ってな感じで、好枠の紅組が完璧なリベンジに成功。イン深川が逃げて3コース富樫が握って早々に1-3態勢という風景は、8Rのクローンのようにぴったり合致。2コース差しの小林が4番手になった点だけが違って見えたが、最後の1周で先攻する金子を捕えて紅組グランドスラムを達成した。小林は目立たないながら1Rでもしぶとい粘り足を見せており、外枠からの流れ込みでオッズ高騰を警戒しておきたい。
※もちろん団体戦は紅組の完勝。
紅組3-2白組

【10R】白組グランドスラム返し返し!!
①坂本雄紀
②青木 蓮
③中野仁照
④佐藤ほのか
⑤上田紗奈
⑥前田紗希

 2コース青木のジカまくりに連動して、3コース仁照がズッボリ差し抜け! 前半4Rの4カドまくりに続いて、怒涛の2連勝スタートだ。仁照は去年1月、芦屋の当大会に参戦して何度も見せ場を作りながら勝ちきれず、ついには5日目にフライングという最悪のシリーズに。今節は初日から10倍返しのリベンジモードに突入したジンテル君、明日からもFだけは気を付けつつ大暴れしてもらいたい。
※団体戦は早々の3-2態勢×まくられた坂本もキッチリ3着に粘り込んでワンツースリー独占。9Rの紅組も含めて3レース連続の内枠独占決着となった。
紅組3-3白組

【11R】大人のまくり差し
①平田さやか
②小池礼乃
③宇野弥生
④村松栄太
⑤中野孝二
⑥國分将太朗

 紅組の斬り込み隊長と呼ぶべき弥生さまが、3コースから実に私らしい突出スタート! 一撃まくりもありえるスリット隊形だったが、しっかりダッシュ勢を牽制しつつ、イン平田団長を先に行かせて盤石のまくり差しを突き刺した。何度もこの異質な大会を体験している身の上、体が勝手に動いたかも?(笑) 前半は鮮やかなイン逃げ。10Rの仁照に続いて開幕2連勝を飾った弥生さまは、言うまでもなくVの有力候補に躍り出た。男女混合のGⅡを制した圧倒的な格上レーサーが、女子でふたり目の個人優勝へひた走る!
※団体戦は弥生さまの的確な判断で紅組のワンツー決着。
紅組4-3白組

【12R】夢膨らむパワー逃げ
①大豆生田蒼
②中川りな
③高憧四季
④若林樹蘭
⑤前田 滉
⑥前原大道

 大豆生田のインモンキーがちょいと1マークを外しすぎ、中川の小回り差しに屈したように見えたが、その後の伸び返しが超ゴキゲン。2マークまでに中川の舳先を抜き去り、2マークを回って独走に持ち込んだ。バレバレだが、かなりの実戦足だ。2着の中川はリングを3本換えたが、直線の伸び比べでやや劣勢。ただ、1マークでくるり鋭角に旋回してスッと前に出た押し足は光るものがあった。
※団体戦は行った行ったの紅組ワンツー決着で快勝。今日の内枠ブロックは紅組5vs3白組で、それぞれ1個ずつの内枠ブレーク。結果的にハンディキャップまんまの勝敗で落ち着いた。

紅組53白組

 ちなみに、伸びフェチ畠山の初日の伸びーーーるトップ足は「紅組が湯浅紀香×白組が中山翔太」だと思ってます!

明日のブライトホース

130期の主役はオレだっ!

5256中山翔太
130期・三重支部
明日【6R3号艇】

 130期の養成所チャンプ。当欄では養成所エリートを敬遠する傾向があるのだが(笑)、今日の強烈な伸び足を見てしまっては、早々にアップするべきだろう。

 中3のときに住之江SGを観戦して「オレもレーサーになる!」と一念発起。元より非凡なセンスがあったようで、養成所リーグは首席の7.65。1号艇を得たチャンプ決定戦は、4艇がフライングという大荒れ展開のなか、インからコンマ06という実に冷静な立ち回りで優勝した。決まり手も「恵まれ」ではなく「逃げ」だから素晴らしい。

 当時の占部実務教官も「私が教えた中では畑田汰一がかなり優秀だったが、中山君はもっとスピードをもって回れる」と絶賛していたとか。デビューしてから11戦目に水神祭~1年8カ月に初優出とエリート街道まっしぐらの翔太君。初優勝こそ登番が1個だけ上の藤原仙二に先を越されたが、同期で2番目のVは譲れないところ。

 明日の翔太は「団体戦の3号艇」というビミョーな立ち位置だ。が、1個内の2号艇は無傷の連勝で白組トップをひた走る中野仁照先輩。ここは正攻法で外を止めるより、内の強敵に意識を全集中して立ち向かうべきだろう。明日だけでなく、鬼のように伸びる70号機をフル稼働して、出来すぎ君らしい七夕水神祭に目指してもらいたい。(photos/チャーリー池上、text/畠山)