BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――新ピット!

 尼崎のピットがリニューアルされていた! 前回来たのは一昨年のグラチャン。その際に工事があることは小耳にしていたのだが、ついに新しいピットにやって来ることができたわけだ(一部はまだ工事中)。8月下旬から11月いっぱい、尼崎は開催休止していたが、その間に工事したんでしょうかね。尼崎のピットといえば、奥から水面に向かって傾斜していたのだが、これがフラットになった。選手たちは装着場での作業を、この傾斜の上で行なっていたわけだ。フラットになったことで、作業もしやすくなったんじゃないかな。全体的に広くなった印象があり、取材する我々もなんだか居心地がいい。

 で、リニューアル後に初めて尼崎に参戦する選手もいて、池田浩二もその一人。池田が口にしたのはやっぱり「傾斜がない!」。整備室は位置が変わり、プロペラ調整室も新しくなっていて、そのことにも声をあげていたが、やっぱりまずはフラットになったことが大きな変化ですよね。

 遠藤エミは、前回の尼崎参戦が8月中旬で、まさに休載前の最後の開催。ボートを下ろす前、何かを探してうろついている姿があって、新しくなったピットに戸惑っている様子。何がどこにあるかわからなくなってもおかしくないよね。なにしろ、ボートリフトの位置も変わっているのだ。我々もそうだけど、選手もまずは新ピットに慣れるところから前検日は始まるのかもしれない。

 新しくなった整備室を覗き込むと、西山貴浩が本体整備を行なっていた。西山が前検日から本体を割るのは珍しい気がする。オーシャンカップを獲ったことで、この大会の選考順位は上位となり、一回戦は1号艇スタートである。有利であるのは間違いないが、だからこそ取りこぼせない1号艇でもある。なにしろ、4着以下ならその時点で勝ち上がりが消滅するトーナメント戦。明日、終戦となる可能性もあるわけで、1号艇でその事態は絶対に避けたいところ。隣では毒島誠も本体整備をしていて、1号艇が2人、早くも本体に手をつけていたという次第。トーナメントらしい光景ですかね。

 あと、赤岩善生も本体を割っていて、これは珍しくない光景。整備巧者の赤岩にはよくあることだ。

 さて、前検航走の最終班である8班の6人が水面にいたとき、ピットに「選手負傷!」のアナウンスが響いた。な、なんだと! 8班の誰かが転覆か何かの事故を起こし、ケガをしてしまったというのか!? そんなバカな……とはまったく思いませんでした。というのも尼崎では前検の最終班で救助訓練を行なっているのだ。以前もここで紹介したことがあるが、タイム測定とスタート練習を行なった後、もう一度6艇でスタートを行ない、2マーク付近で2艇がエンジンを止めて事故艇役となって、レスキュー出動などの訓練をするのである。今日の事故艇役は深谷知博と吉田拡郎。吉田のほうはレスキューで救助され、陸に上げるときには担架も使用している。吉田は負傷した選手役も担ったわけですね。もちろん、拡郎さんは元気いっぱいで、医務室に運ばれたあとはリフトに駆けつけてエンジン吊りを行なっている。

 なお、この訓練は他の選手たちが全員見学。装着場に出て見学するよう指示するアナウンスがかかって、整備室やペラ調整室で作業中の選手たちも外に出てくるわけだ。腕立て伏せしてる選手も写真の左端に写っていたりするわけですが(笑)、これはまだ開始前に装着場に出てきたときの様子。顔が映っていないどなたかも、訓練が始まるとちゃんと見学してましたよ。ですよね、平本選手!?(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)