BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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尼崎オーシャンカップTOPICS 初日

今日のイン成績

②③①③②⑥①①①①①①

1着率58% 2連率75% 3連率92%

 

 

 

 

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前半のイン選手はわずか1勝で、後半は怒涛の6連勝。

ドリーム戦の瓜生正義の2マーク逆転も含め、

見事に帳尻を合わせたというか、想定内の成績で初日を終えた。

もはやSGの常識ではあるが、3連率の信頼度は鉄板級。

先の芦屋グラチャン初日は100%!!で、

今日が92%とくれば「SG初日のインは、

とにかく舟券に絡めろ」が鉄則か。 

ただ、新ペラ制度になってから、

SG2日目、3日目あたりでイン惨敗が増えるという傾向も

あるにはあるのだが……。

 

 

 

今日の勝利コース

①7勝②1勝③2勝④0勝⑤2勝⑥0勝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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昨日の『前検を斬る!!』で「ダッシュ勢が

スリットからまったく伸びない。

初日はインを中心にスロー勢が勝ち星を重ねる」と

当たり前の予想を記しておいた。

結果はスロー10勝、ダッシュ2勝という、これまた無難な“解答”に

収まった。やはり、ダッシュ勢はスリットからまくりきるだけの迫力は

なく、どうしても2、3コースあたりで引っかかってしまう。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今日、5コースから勝った笠原亮と中島孝平の決まり手は

「差し」だった。でもって、この両レースに共通していたのは「前付けに動いたイン屋がいた」。2Rには大嶋一也が、6Rには西島義則がおり、それぞれ2コースまで動いたことによってイン水域が深くなった。そして、それを攻め潰そうとしたセンター勢がいて、5コースのズブ差しが突き刺さった。よくあるパターンではあるが、こういうことでもないと、昨今のSGではダッシュ勢が勝ちきるのは難しいのだな。ここで何度も書いてきたことだが、ダッシュ勢が勝つための必要十分条件をもう一度記しておく。

 

 

 

 

 

 

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/①スロー3艇が凹むなど、

スタートが極端にバラけたとき→新ペラ制度導入したての頃は

頻出したが、最近はしっかり揃うようになってきた。

特にSGでは、あまり期待できない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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②センター勢に、同体からでも突き抜ける凄まじい行き足の選手が

いるとき→現状、今節のメンバーでは

まだそこまで凄い選手はいない。

今日は湯川浩司と丸岡正典に期待したが、

スリットで半分覗く程度だった。

センターが届かなければ、アウト勢のまくり差しも届きにくい。

 

 

 

 

 

③前付け選手がいて、スロー水域が深くなったとき→

やはり、これが水面状況を問わずにもっとも期待できる

シチュエーションだ。明日以降も大嶋・西島が1号艇以外のレース、

さらに勝負駆けで動きそうな外枠選手がいる場合は

「ダッシュ勢が勝てるレース」として発想を広げていただきたい。

基本、スローの天下は今後も続くと思う。

 

 

 

今日の決まり手

逃げ6 / まくり0/ 差し3/ まくり差し2/ 抜き1

 

 

 

 

 

 

 

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重複になるが、まくりゼロ。

ダッシュ勢にとって有利なはずの向かい風でも、

まくりでは勝ちきれなかった。

スリットからダッシュ勢が伸びない中、

唯一「これはカドまくりが決まったかっ!?」と思わせたのが、

ドリーム戦の池田浩二だ。前記3原則のうちの

①スロー勢が凹み気味というスリットから、

4カドの池田は豪快に内を攻めた。隊形的には絞って当然の展開。

いや、絞りきって当然、と言ってもいい。 

が、そこからの池田の伸びが、今ひとつすぎた。

スリット直前にアジャストしたのか、

ダッシュが伸びない今節の水面のせいなのか、

とにかく加速がつかない。

で、内の山崎智也にもたれるような態勢になって、

池田の艇尾(元レーサーによればバウの部分とのこと)と

智也の舳先が接触。反動で池田の艇が180度反転してしまった。

妨害失格で、賞典除外に……。

池田のせいばかりにするのは少々可愛そうな不遇のアクシデントではあったが、新ペラ制度後の悪いリズムを象徴するような

初戦になってしまった。

それもこれも、スリットからもっと普通に伸びていれば……。 

今節の尼崎は、ダッシュ勢にとってかなりの鬼門になりそうだ。

それを肝に銘じつつ、風や気温、選手の気合いなどで

潮流が変わる瞬間をしっかり捕えたい。

たとえ一時的だとしても、きっとどこかで変わる、と思う。

 

 

(photos/シギー中尾、text/H)