会場が爆笑に包まれたのは、水摩敦がガラポンを回し終えたときだった。勢い良く回しすぎ、しかも回転を止めなかったものだから、2回転の間に玉がぽろりぽろりと2個飛び出した。
しかも、そのうちの1個は勢い余って取り皿から飛び出し、テーブルの上をころころ。
スタッフが少し慌てた様子で摘み上げつつ「おい、どっちが先に出た?」なんて会話している間、我らが天然系まくりアイドルの水摩クンときたら……
「ほよっ」
ってな表情で、てんやわんやのスタッフをぼんやり眺めている。で、異変に気づいた選手たちが「どしたどした」と一斉に尋ねれば、「なんか、玉が2個出たみたい」とぼんやり水摩。
すると、選手たちは「オイオイオイオイオイー!!」の大合唱。
「そんなしてまで勝ちたいんか~」とか「なにさらしとんじゃー!!」とか、責めるわ責めるわ。対する水摩は笑顔で「ほよよ」みたいな(笑)。やっぱ、素晴らしいイジられキャラなのね~。
で、玉を入れなおして、ぐるぐる混ぜ混ぜしたところ……
またしても、ポロリ、ポロリと2個脱走。
「あ、また2個出たみたいや」
今度はもう、ただただ全員揃って爆笑するしかなかったな。最後に、呆れきった顔で茅原悠紀が「も~出た4個の中から、好きなヤツ選べ~!!」
次に盛り上がったのが、残り玉が4つになったときだ。
佐藤翼が37番を引き当てると、直後に控える磯部誠が血相変えて「オイッ、引くなよ~ソレぇぇぇ」と悔しさ満面。残りわずかの中、どうしても引きたかったのだろう。
磯辺はガラポンを回してるときも、「マジかよーーー」とまだ悔しそう。さらに自分の席に戻ってからも、翼クンに「引くなよ~~」で号泣の素振り。そ、そんなに凄いのか、37号機??
今節は、キャプテンならぬエース翼の独壇場かもしれないぞ。
最後に、独断のルックス大賞を報告しておく。船岡洋一郎。
真っ赤なTシャツが妙にサイケであり、それでいながら顔から上の方を見てみたらば、なんというか、こう、新鋭王座というより名人戦に近いような味わいというか、深みというか、渋さというか、哀愁というか、いろんなものが相混じって、私はすっかり気に入ってしまったのだった。
2連率上位モーター
①25号機…西村拓也
②33号機…高山智至
③53号機…小林 泰
④52号機…篠崎仁志
⑤12号機…片岡雅裕
⑥23号機…河合佑樹
ちなみにキャプテン翼37号機の勝率は、39%。
(photos/シギー中尾、text/H)