福岡の前検が終わりました。まずは、エース弥生と準エース重成の気配をお伝えしましょう。
★★★宇野弥生
やはり、評判どおりの伸び。圧巻だったのはスタート練習より1回だけの足合わせ。軽量・田口節子を相手に、バック直線で内から伸びるわ伸びるわ。田口がひどい可能性もあるが、とにかく2艇身はやっつけていた。スタート練習でもスリット近辺からスッと出て行く気配だった。ただ、3本とも早めに減速し、どこまで伸びきるかは見せずじまい。激辛の勝負師だけに、この部分をあえて隠したのかも? 下馬評どおりでなんだが、SS節イチ候補だ。
★重成一人
スピード軽快な弥生に対して、こちらは起こしから1マークまでまったりだが力強く伸び続ける感じだった。隣にいた『日刊スポーツ』の望月スペシャル師匠がスタ連を見て一言「ベンツだな、こりゃ」。言われて納得、あの重厚さは引き波(=実戦)にも強いのかもしれない。スリット付近であまり迫力がなかった分を差し引いて、とりあえずAランク。
続いて、他で良く見えた選手は。
★★山崎智也
スタート練習ではあまり目立たなかったが、ミスター今村豊との足合わせは出色だった。バック直線、外からぐいぐい伸びて半分ほど出し抜いたと思う。ドリーム戦のスタ練を見る限りミスターの行き足も悪くはなさそうなので、智也の伸びはかなりのものだと思う。出足、回り足はわからないが、Sランク指名。
★★山川美由紀
弥生に似た感じで、行き足~伸びが軽快。この足があるときの山川はスリット同体からでもグイグイ攻めてくれるので、絶好の穴パワーと言える。山川から外、または山川が握り飛んだときの外-外決着まで狙ってみたい。Sランク。
★太田和美
数字のないエンジンだが、スタート練習でスリットから気持ちよく伸びていった。エンジン相場で人気を落とすようなら、アタマから狙い撃ちたい。パワーだけでなく、最近の太田はリズム、ツキともに上々につきさらなる警戒が必要だ。とりあえずAランク。
以上、ランク順に並べると、こんな感じになります。
★★★SS(節イチ)…宇野弥生
★★S(超抜)…山崎智也、山川美由紀
★A(抜群)…重成一人、太田和美
さてさて、前検タイムです。
前検時計TOP10
①茅原悠紀 6・80
②峰 竜太 6・81
③吉田弘文 6・82
魚谷香織
桐生順平
⑥宇野弥生 6・83
⑦長嶋万記 6・84
毒島 誠
⑨山川美由紀 6・85
赤岩善生
井口佳典
丸岡正典
下條雄太郎
平山智加
弥生は6位でしたか。実際はもっと伸びると思うのですが……。このランキングで圧倒的に若手が多いのは、前半(ドリーム組&ベテラン)と後半(若手)で風が変わったためだと思います。だとするなら、時計のかかる前半に走った桐生順平、吉田弘文、山川美由紀、赤岩善生の4人は要注意。とりわけ、前検ではワースト級になることが多い桐生が怖いっす。
前検ワースト5
①日高逸子 7・05
②平石和男 6・98
烏野賢太
守田俊介
⑤今村暢孝 6・96
逸子ママだけ、断トツに遅い7秒台……もしかして、壊れてるかも??
最後に、気になって仕方がない小野生奈ですが、素性機を引いた割には足合わせ&スタート練習ともに可もなく不可もなくという水準レベル。伸びがない分は、気合の全速Sでカバーしてくれ、セーナちゃん!!(photos/シギー中尾、text/畠山)