BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――鳴門SGが始まった!

 

 

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 さあ始まりました、激レア激アツの鳴門オーシャン! 記念すべきオープニングを制したのは、持ち味の5コースまくり差しを決めた笠原亮だ! インが弱い鳴門水面の特徴がいきなりあらわになったぞ。

 実は笠原、昨日はやや泣き気味だった。2連対率25.4%の16号機を引き、感触も決してよくはなかったようなのだ。いやいや、外枠だからこその笠原亮でしょ、なんて煽ったりもしていたのだが、決して強気な言葉を口にはしなかった笠原である。

 そんな状態での見事な1着だけに、レース後の笠原はなんとも爽やかだった。湿気ムシムシだけに汗だくではあったが、勝利の汗は輝いていたぞ!「亮!」と声をかけた松井繁がクイッと親指を立てると、笠原の表情はさらに明るくなった。王者も称える快勝で、さらに気分も高まったことだろう。あと、涙の2着ヌケを喰らったワタクシを慰めてもくれました(笑)。7Rもアタマ舟券押さえてみます……。

 

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 それにしても今日はなんとも蒸し暑く、池上カメラマンは「レンズが曇る」と泣いている。こういう日は体力消耗も激しいわけで、1R2着の寺田千恵は、ピットに戻るやぐったり。ヘルメットをとると「陸に上がったらヘロヘロよ~」と声をあげた。1着もあった展開で敗れたということも疲れを倍加させたか。もっとも、着替えを終えるとすぐに元気を取り戻していて、サッカー元日本代表の武田修宏さんと談笑している。再来年にはマスターズデビューとなるテラッチだが、まだまだ若いのである。

 

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 レース後にテラッチ以上に疲れた表情を見せていたのは2R後の谷村一哉。こちらは完全に失意のぐったり、だろう。1号艇を活かすことができずに、しかも6着。今後の展開に暗雲垂れこめる大敗である。疲労感というよりは、激しい落胆の姿であった。1Rと2Rで1号艇が立て続けに敗れてマンシュウ連発(と書いたら3Rも!)。今節は悔やむ1号艇をピットで何度も見ることになるのだろうか。ということは、谷村にも巻き返すチャンスはあるはず。次は外から一発決めて、笑う谷村を見たいぞ。

 

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 同じレースで5着の石野貴之は、谷村とは対照的に、ニコニコと笑っていた。負けて笑う? いや、エンジン吊りの松井繁や丸岡正典らも笑っていて、なんとなく先輩にからかわれている様子であった。鳴門のボートリフトは、取材可能エリアからは死角にあって、しかも2艇ずつしか上がってこれないので、5着の石野が陸に上がるまでにはけっこう時間がかかる。石野(と谷村)が上がってきたときには、1着の原田幸哉はとっくに勝負服とカポックを脱いでいて、悔しい時間はリフトに乗るのを待つ間にたっぷりと味わったことだろう。そして上がってくるや、先輩たちに声をかけられたか。まあ、石野としては苦笑いするしかないレース展開だったのかもしれないですね。

 

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 さてさて、湯川浩司がすれ違いざまに「また丸なったんちゃいます?」と言った。ん、私ですか? さすがにお目が高い。最近ちょいと体重が増えたのだ。理由はもちろん酒です。それを湯川に伝えると、大笑い。そして真顔で「クロちゃん、ウィスキーを呑め。太らんから」とご忠告をいただいたのであった。日本酒、ダメ?「あかん!」うーん……鳴門の魚には日本酒がよく合うんだけどなあ……。湯川のお言葉にしたがって、今節はできる限りハイボールを呑もうと思います。いずれにしても、湯川、リラックスしていていい感じです。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)