BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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児島クラシック『前検を斬る!!』

 SGシーズン到来! 児島クラシックの前検が終わりました。ブッチギリの節イチ候補はありませんでしたが、例によって上下の較差は大きかったと思います。いちばんゴキゲンに見えたのは、この選手。

 

S級(抜群候補)

 

★★向所浩二=13号機

 

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 スタート練習の第3班で、太田和美・安田政彦とともにド迫力の動き。握り込みからスムースに加速し、スリット付近で他の3艇をシュッと突き放す。そんな軽快な3人組でしたが、足合わせの直線で安田を煽るように伸びて行ったパワーを評価。やや穴目の13号機を前検トップに推奨しておきます。センターからアタマで狙いたいパワーっすね。

 

A級(上位候補)

 

★安田政彦=43号機

 

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 上記のように、スタート特訓では申し分のない気配。スロー発進時の「握り込み~スリット付近の行き足」に関しては期待通りでしたね。ただ、足合わせでバック中間あたりから向所に引き離された気が……43号機は回転が合うと行き足~伸びも節イチ級に仕上がるので、まだ発展途上と見ました。明日以降の上積みに期待します。

 

★太田和美=12号機

 

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 向所&安田に比べると、ほんのわずかに弱かった。適当な表現を探すなら「しっかり食らいついていた」という感じ。おそらく全部が強めのバランス型か。インから行ったときのスリット直後の伸び返しがいちばん強烈に見えたので、イン戦でアタマ決め打ちで買いたいパワーとお伝えしておきます。

 

★松井 繁=25号機

 

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 第2班の中でもっとも強めに見えました。とりわけ、スロー発進時のスリット付近の行き足。同体から半分ほど覗いて行く感じで、1マークまでにしっかり主導権を握って自在に捌けるパワーだと思います。1年間を長い目で見極める王者ではありますが、スタートが見えやすそうな足なので、最初のSGから勝負に出るかも??

 

★長嶋万記=11号機

 

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 スタート特訓は4本すべて強めに見えましたが、出色は3本目のインコース。握り込みからスーーッと出て行って、スリットから他艇を置き去りにするような伸び返し(行き足)。やや早起こしを差し引いても、インから負けるイメージがまったくなかった。明日の6Rは、王者ら強豪相手の1号艇。頭から買ってみます。

 

★毒島 誠=21号機

 

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 正直、上記の面々より一割引きで「A-」あたりが妥当なのですが、去年のブス君のSGを思えば超抜レベルと言ってもいいかも? スローでもダッシュでもスリット付近で1/3~半分ほど覗く感じで、余裕を持って1マークのターンに向かえそう。主導権を握った彼のターンの破壊力は、今さら言うまでもありませんな。有力なV候補、と宣言しておきます。

 

★魚谷智之=49号機

 

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 毒島とよく似た感じで、スリットから常に1/3艇身ほど出て行きました。「A-」がぴったりかも知れませんが、最近の魚谷の整備力を考えるとA級への上積みは間違いないのでは? 今節は兵庫支部が台風の目になりそうで、エース格の魚谷がグイグイ引っ張りそうな予感があります。

 

 他では湯川浩司、新田雄史の伸びが良さげでした。ちなみにドリーム組は6人ともにほぼほぼ一緒の足色に見えました。現状のままだと瓜生が逃げきる可能性はかなり高いと思いますよ。

 さてさて、いつにも増して極めて重要な前検タイムです。

 

前検時計TOP10

①新田雄史 6.76

②長嶋万記 6.77

③坪井康晴 6.78

④赤岩善生 6.81

 江夏 満

 平本真之

 篠崎元志

 桐生順平

⑨上平真二 6.82

⑩魚谷智之 6.83

 村上 純

 湯川浩司

 

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 こ、これは……ふたつの意味で「事件」と呼んでおきましょう。まず、ワースト時計ランキングの常連として知られる新田がトップ時計! これだけでメチャクチャ怖い。実は、足合わせで桐生&平本を半分ほど出し抜く伸び足を見て、一旦は「A」評価にしたのです。が、スタート特訓で桐生や元志などと同じレベルに見えたため、「あれ?」ってな感じで評価を一枚下げてしまいました。うーーん、桐生や元志も4位だから第9班のレベルそのものが高かったのかも? 体重54kgでのトップ時計、マジ怖いっす!

 それから、1月の初下ろしから計6節、児島の前検トップを勝ち取った選手は3優勝&準Vが1回。6人の優勝者のほとんどが前検トップかそれに近い好タイムを弾き出している。ストレートが強力な選手が、力ずくで頂点まで上り詰めているのです。で、新田の46号機はと言えば、3節前に武田光史が優勝しているのですが、前検時計がケタチのトップ時計(6.70、2位が6.75)だった。

『(児島クラシックでは)前検時計のトップまたは上位選手が大暴れする!』

 BB誌に記した予言に照らし合わせても、新田46号機は絶対に軽視してはならない、とお伝えしておきます。

 

前検ワースト5

①江口晃生  7.02

②今垣光太郎 6.97

 平田忠則

 萩原秀人

⑤峰 竜太 6.96

 

 江口が抜けたワースト時計ですが、第1班~4班あたりはバック向かい風が強めだったため、今垣や平田ともどもあまり気にする必要はないと思います。ただ、伸び強烈なはずの55号機=萩原と、風がやや穏やかだった第8班の峰の時計はかなり気になります。明日は経過観察が妥当かも??(TEXT/畠山、PHOTOS/黒須田)