多くのレース場では観客が入場しての通常開催が始まっている。やはりスタンドにファンの姿があるのは、嬉しいこと! ただし、現時点ではGⅡ以上のレースは引き続き無観客開催ということで、宮島も前節からお客さんが入場していたが、今節は無観客で行なわれる。早くビッグレースにもお客さんが戻ってきますように!
今日の宮島は一日中快晴で、気温もぐっと上昇している。選手たちが汗をぬぐう姿も随所で見られた。タイム測定とスタート練習を終えて戻ってきた西山貴浩は「あっちー!」と顔をしかめた。選手たちは長袖、ケブラー、カポック、レースでは勝負服と、真夏でも重装備を強いられる。ニッシーニャ、今日はまだ序の口ですぞ。熱中症には絶対的に気をつけて、奮闘してください。
三島敬一郎オススメの50号機を引いた峰竜太。珍しくドリーム戦に乗らない峰は、今日は6班。後半組に入った(5班までが前半で、5班のタイム測定等が終わってから、後半組は着水する)。ということで、前半の時間帯はTシャツとジャージという軽装。リビングからちょいとお出かけしました、と言われてもおかしくない格好であった。そして、ペラ室にとことんこもった。一気にペラを叩き変えていたのだろう。今回も厳戒態勢の取材となっているが、峰はちゃんとソーシャルディスタンスを守りつつ「BOATBoyの休刊は寂しいなあ」などと声をかけてくれた。そこで50号機はいいらしいよ、と伝えたら、峰の顔がぱっと明るくなった。「おおっ、よし叩くぞ!」。そう言って峰はふたたびペラ室に戻るのだった。
厳戒体制といえば、ドリーム戦の記者会見もこんな感じ。大きなアクリルボードを3つほど並べて、まるで別室でやり取りしている感じ。緊急事態宣言は解除され、越県の移動も自粛要請解除になりましたが、皆様まだまだ気をつけてまいりましょう! ちなみに毒島誠は「悪くないと思う」と感触を語ってました。
あと、峰の6班ではちょっとしたハプニングが。タイム測定とスタート練習の時間が迫って、「6班乗艇」のアナウンスがピットに流れる。長田頼宗、稲田浩二、岡崎恭裕、峰、平本真之らが次々とボートに乗り込む……のだが、6号艇がいつまで経っても現れない。岡崎や峰がにこやかにその名を呼んだ。「新田雄史!」。それでも新田は現れず、たまたまピットにいた桑原悠が新田を捜しに行くことに。桑原に連れられて顔を見せた新田は、「何事?」といった風情ですでにボートに乗り込んでいる5人を見つめたのだった。で、慌ててボートに駆け出すかと思いきや、5人に右手をあげながら悠然と係留所へ。「反省の色がない!」などとからかわれておりました。ともあれ、無事に前検を終えられて何よりです(笑)。
さてさて、オールスターで悲願のSG初優勝を果たした篠崎仁志。その先入観を否定はしないけど、雰囲気が明らかに変わっているように思う。もちろん、より逞しくなった、あるいはより力強くなった、という方向にだ。その感覚が間違っていなければ、タイトルをひとつ手にすることは、選手をもうワンステップさせることがおおいにありうる、ということである。仁志、ますます強くなるように思えてならない!(黒須田)