BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――同期の絡み

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 峰竜太と河村了が、お互いの顔を指さしながら笑い合っていた。実に楽しそうな場面なのだが、そう、ふたりは95期の同期生である。河村はこれが2度目のSG参戦、この絡みはこちらとしてはなかなか新鮮である。怪物ばりに強くなった峰だが、同じ釜の飯を食った同期との絡みは、心癒されるものであろう。

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 同期といえば、よく目にするのは丸野一樹と大上卓人。109期生だ。SGの経験も増えてきた両者ではあるが、それでもここに入ればまだまだ新兵の部類である。丸野であれば守田俊介や馬場貴也、大上であれば前本泰和といった同支部の先輩の存在も心強いだろうが、やはり同期がそばにいることで平常心を保てる部分はあるはずだ。絡みが増えるのも必然というものだろう。

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 SG初参戦の田中和也にとって、そりゃあ王者や石野貴之、あるいは同世代の西村拓也が精神的な拠り所となってはいるだろうが、それでも同期の西山貴浩が同じピットにいることが初SGの緊張を解いてくれているはずだ。ここまで決して絡みが数多く見られているわけではないが、顔を合わせれば西山が彼らしいはしゃぎ方を見せたりしていて、お互いにとって特別な存在であることがうかがい知れる。きっと宿舎では談笑が多いんだろうなとも想像される。田中はここまでオール舟券絡み。同期や同支部の仲間とともに、初SG初予選突破に気合が入る。

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 篠崎仁志と片岡雅裕の101期コンビもちょいちょい見かけている。昨日だったか、装着場の真ん中で10分ほどの長きにわたって語り合う場面もあった。18年夏、この二人とは北海道でイベントを行なっている(あと平高奈菜と羽野直也)。私物を出品してのオークションでは、仁志の出した品より片岡の出した品のほうが高い金額で落札さえて、マー君大喜びであった(笑)。そんなことが懐かしく思い出され、しみじみする私なのであった。

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 ごくごく短時間だったが、岡崎恭裕と稲田浩二の94期コンビが会話を交わしている場面も発見。決して絡みを多く見るわけではないのだが、やはり同期の絆は強いのだ。まして、94期からは岡崎が単独参戦というケースも多かっただけに、稲田の顔がそこにあるのは安心感をもたらす面もあるのではないだろうか。
 その岡崎、モーターを装着する際、実に入念に点検と調整を行なっていた。10分近くもそうしているのを見届けて、僕はいったん記者室へ。それから7~8分後に装着場に下りてみると、岡崎はまだ操縦席に乗ってワイヤー回りやキャブレター回りをチェックしているのだった。そのとき、稲田が背後をすーっと通った。特に声をかけることもなく(笑)。集中している岡崎には声がかけにくかったのかな。

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 さて、1Rで宮地元輝が逃げ切り。SG初出場は昨年のダービーだったが、1着はあげられず。これが嬉しいSG初1着となった。水神祭は後半レースが終わってからということになりそうだ。宮地のもとには、佐賀勢はもちろん、菊地孝平や瓜生正義など、他支部の先輩も祝福の声をかけに歩み寄っていた。神妙な表情でいることが多い宮地もさすがに笑顔! 水神祭ではどんな表情を見せてくれるだろうか。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)