15時過ぎにピットへ行くと、この後にレースを控えた艇以外はすべて陸に上がっており、閑散とした様子。レースを終えた艇の引き上げ以外で、あまり選手は出てこない。
そんな中で新兵作業をこなしているのは登録番号の若い、神里琴音、武井莉里佳、飯塚響、森田梨湖たち。10代や20代前半の若い女子が甲斐甲斐しく働いている姿はキュートで、思わず応援したくなる。
今節、莉里佳ちゃんや響ちゃんのオフィシャル写真を何度も使っているが、もう生写真をお届けできないのが悔しさの極み。明日以降、カメラ機材を持ち込む黒須田が、写真集を作れるくらいに若手女子を撮影してくれることでしょう。たぶん(笑)。
逆に、ルーキーズの若手はあまり目立たない。コロナ禍なので話しかけるのはやや憚られるし、マスクをしているし、さらに私がめったにピットに入らない人間なので、恥ずかしながら人物が確定できないのだ。かつてのVSシリーズのように「誰だこいつは!?」というような超若手の活躍も初日はなかったので、地味感に拍車をかけた。
そんな中、少し楽しみにしている伏兵が二人いる。一人は9Rで2着した中野夢斗。派手なレースではないが、前半レースも5コースからスムーズなレースで3着に入っている。エンジンの雰囲気もよさそうで、前節の準優出モーター。手堅く着を取りながら予選突破に近づいていきそうな気がする。
もう一人は11レース2着の山田和佐。過去1年間2コース0勝、2連対率8%という、かなりの2コース下手だったのだが、展開が向いた面はあるにしろ、今節はそれを克服した。2コース以外はわりと得意なので、明日以降は人気薄での一発もありそうだ。
「レディースVSルーキーズバトル」は、女子は女子同士、男子は男子同士で、レース後の感想戦をすることが多い印象。10レースを制したのは渡邊優美で2着は福岡支部の後輩の羽野諒が入線したのだが、やはり渡邊は久保田美紀とレースの感想を述べながら移動し、男子は男子で移動していくのである。
勝てはしなかったものの6号艇で2着と枠順以上の成績を残せた羽野諒は、かなりうれしそうな雰囲気。歩きながら同じ福岡支部の浦野海に、「○○サマサマです」(○○には選手名が入るがよく聞き取れなかった)と喜んでいた。
12レースのドリーム戦を制したのは、1号艇の鎌倉涼。トップスタートからきっちり押し切るレース内容で今日一日を締めた。
5レースや6レースのようなドングリの背比べのようなレースもあれば、10レースや12レースのような締めるところはきっちり締めるレースもあるのが、VSシリーズの醍醐味。明日のレースもバラエティに富んでおり楽しみである。
(TEXT/姫園)