宮島SGオールスターの前検業務が終わりました。やはりと言うべきか、ほぼほぼ『三島敬一郎エン魔帳』の面々がキラキラ輝いていたのですが、その優劣の順序はけっこう違ったかも? バカに良く見えた順番に列挙しておきましょう。
S級(抜群候補)
★松井 繁=71号機
『三島エン魔帳』の第六傑に抜擢されている71号機ですが、スタート特訓での見え方はそれ以上のド迫力! 起こしからスーーッとストレスなく加速し、出足~行き足~伸びの繋がりも軽快そのもの。つまりはどの部分の足を切り取ってもちょいちょい余裕があり、特に行き足が力強くて1マークまでに主導権を握りそうな雰囲気がぷんぷんなのです。最近の松井(と多くの大阪支部選手)は行き足をアップさせる調整が多いのですが、今日はもう高いレベルで仕上がっていると思います。
★平高奈菜=21号機
三島の第三傑にして、伸びフェチ畠山のイチ推し21号機。もちろんメチャクチャ期待してましたが、ドリーム班では間違いなく現時点の伸びトップ足。6コースから内隣の白井英治をスリット後100mで軽く1艇身やっつける見え方でした。まあ、白井16号機が現地A記者の評価で「E(特に伸びない)」と最低レベルなので、さらに極端な見え方かも知れませんけどね。白井はじめドリーム組のパワー相場はかなり低めなので、アウトから伸びなり一撃があって不思議じゃないとお伝えしておきます。
A級(上位候補)
★山崎 郡=15号機
宮島担当のA記者が「伸びる」と太鼓判の15号機、やはりスリット近辺の足色がゴキゲンでした。スタート特訓1本目はアウト5コースから軽快な伸び足。2本目はスロー2コースから「1/3~半分出てく」のメモ。3本目は90m起こしのインから行って「しっかり伸び返す」。足合わせは内の村松修二にターン回りでやられるも、出口からすいすい出て行って追い抜くムード。今風の大阪支部らしい行き足特化型の足に見えました。
★實森美祐=53号機
最後の第9班には伸び特化の高田ひかるがいて何度も目移りしましたが(笑)、ただひとり付かず離れず食らいついてました。起こし~出足のツナギも実にスムーズで「軽快そのもの!」と特訓1本目にメモ。そもそもこの53号機が悪い道理はひとつもなく、「出て当たり前のモーターが当たり前に出ていた」という評価しかないっすね。この鬼足を武器に美祐がどこまで台頭できるか、しっかり見守りたいと思います。
★茅原悠紀=33号機
鎌倉涼との足合わせは「ターン回りと伸びは互角で、その真ん中の行き足が強力」という印象。特訓でもスリットから突き抜けるようなパンチ力はまったく感じない代わり、出足~スリット近辺までもこもこもこもこ加速して他より1/4くらい覗く見え方でした。現状はスローでこそ持ち味を生かせるパワーかも。
他では、辻栄蔵、村松修二の地元コンビの出足&回り足、菊地孝平と西山貴浩(←珍しい)の行き足もゴキゲンでした。そしてそして、今節は正味のエンジンパワーとは別次元のパワー評価をせざるを得ないレーサーが鈴なりなんですよねぇ。
番外パワー=菅章哉・藤山翔大・高田ひかる
そう、今節の目玉商品はこの3点セット『令和の3大まくり怪獣』なんですが、やっぱ笑っちゃうくらい伸びてました。翔大は7班の1本目てに4カドからチュドーーン!! 同じく7班の菅は3本目のアウトからドッカーーン!! でもって、9班のひかるは2本目のアウトからヒューン。はい、3大怪獣の中ではひかるだけがちょっとだけ迫力がなかったかも。
で、3人ともに他の2本は、起こし遅れだったり出足がまったく付いてこなかったりで他艇から置き去りに……「伸びに特化する代わりにピット離れや出足系統があやふや」という諸刃の剣ぶりが、そっくり特訓に反映されておりました。
それらのデメリットを込み込みで、もしかしたら菅はチルト3度のアウト戦を多用するのか、翔大とひかるの3カド攻撃は当然として、前節の鳴門で激痛のFF(ゲームじゃないっすよw)をやらかした翔大はそれでもゴリゴリ前付けに動くのか……まったく先が読めない3大怪獣の取り扱いは、くれぐれも慎重かつ丁寧にしてくださいね!(笑)
ってなわけで、ちょいと常識外れの前検タイムです。
前検時計TOP10
①菅 章哉 6.46
②高田ひかる 6.50
③平高奈菜 6.52
④藤山翔大 6.54
⑤松井 繁 6.56
⑥瓜生正義 6.57
秦 英悟
⑧上平真二 6.58
徳増秀樹
石野貴之
山口 剛
おおっ、前出3大怪獣が上位を独占するのはお約束として、その一角を崩した奈菜21号機とぴったり追随した松井71号機はモーターパワー(特に直線)が半端ないかも?? 私がS級に見立てた2基だけに、抜群のストレート足と信じて舟券戦略の主軸に据えるとしましょう! ちなみに絶対エース=實森美祐53号機は次点の6秒59でありました。
前検ワースト5
①江口晃生 6.72
②茅原悠紀 6.69
③今垣光太郎 6.68
倉持莉々
⑤深川真二 6.67
守田俊介
秋山直之
大上卓人
江口、深川など手前の足を求める選手は常連として、ワースト2位の茅原は場違い過ぎますね。あれだけ行き足が良さげに見えた選手がこんな時計になるはずはなく「まったく気にする必要はない!」と勝手に断言しておきます。(photos/シギー中尾、text/畠山)