BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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波乱の気配漂う、初日前半のピットから

 いきなり波乱含みで開幕した浜名湖レディースvsルーキーズ。2Rで6号艇の藤森陸斗が1着で5マンシュウが飛び出したかと思えば、3R4Rはイン逃げで好配当(4Rの決まり手は抜きだったが、小坂風太は外マイ外マイで抜き去ったので、実質逃げと言ってあげたい)。一筋縄ではいかない11回目の団体戦、という流れになるか。

 4Rは、中亮太がスタート展示で沸かせた。6号艇からピット離れでぐぐっと出ていって、インを奪ったのだ。本番は果たして……とファンも注目したはずだが、そこまで飛び出してはいかず、4コースにとどまった。結果、1号艇の小坂がインキープから勝利を収めたわけだ。目論みが大外れの中は、レース後はなかなかに硬い表情。あわよくば6号艇での1着と皮算用していたものが、4着に敗れたのだから、落胆も大きいか。

 しかも中はカドにもなれなかった。牟田奨太が3カドに引いたのだ(展示は4カドだった)。これは勝利には結びつかなかったものの、好足活かしての2着だから、牟田にとっては大きな初戦。中とは対照的に明るい表情が見えている。

 5Rから、いよいよ団体戦が開戦! ここは4号艇の原田雄次がカドまくり快勝だ! 前回の芦屋大会の団体戦一発目は、原田才一郎が4カドから一気にまくった。そう、雄次が兄貴につづいて4カドまくり! 才一郎は廣瀬篤哉の差しを引き出すかたちでの2着にとどまったが、雄次は見事に勝ち切ったのだから、お見事だった。ピットに戻った原田を、仲間たちが拍手で祝福! ルーキーズが外枠の番組で、団体ポイントをもぎ取る活躍となったのだから、男子勢の意気が上がったというわけだ。

 2着となった石原翼も、サムズアップで原田の快走を称えた。1マーク手前、石原が原田の攻めを促すようなところもあっただけに、2着とはいえしてやったりといったところ。ルーキーズの団長としても、ルーキーズが先制を決めたことに満足していたはずだ。

 一方、インでまくられて6着の塩崎桐加は俯き加減のレース後であった。1号艇でまくられる、という負け方はひたすら悔しいものだが、団体戦の1号艇にはまたもう一丁、意味が乗っかっているわけだから、肩が落ちるのも無理はないところ。塩崎は今日は、11Rでもう1回、団体戦を戦う。なんとかこの失着を取り戻したいところだ。(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)