BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――ユウキがいっぱい

 

 

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 どうでもいい話ですが、今節はユウキが多い。松田祐季、茅原悠紀、大池佑来、河合佑樹。男の子にユウキとつけるのが流行った時代なのでしょうか、彼らが生まれたころというのは。字も大池と河合のユウがかぶるだけであとはすべて違う。ユウキは女の子にもつけられる名前ですよね。艇界では山下友貴がいます。ユウキといえば勇気。みなそれぞれ勇敢に戦う者たちであります。

 最年長ユウキである松田は、今朝はペラ調整に集中していた。めっちゃ童顔だと思うが、今年29歳。これが最後のヤングダービーとなる。おおいに目立って、来年以降の大舞台につなげるチャンスである。気合も入っているはずだ。もっとも、飄々と見える男なので、それほどパンパンには見えないのだが。今垣光太郎、中島孝平につづく三国の星となるためにも、今節は大事な一節になる。

 

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 今年が最後のヤングダービーというのは、3Rを勝った丹下将も同様だ。丹下が大舞台に登場するのは、12年1月の新鋭王座以来。GⅠ自体、ここ2年半は出場していない。丹下にとっては全国に名前を売る絶好の機会であり、30代で飛躍するための助走でもある。それだけに、この1勝はデカい! 2マークでツケマイ放ってきた川野芽唯が流れて岸壁に激突してしまったこともあり(不完走失格)、その川野を気遣う場面もあったけれども、「ごめん」と一声かけたあとは、ニッコニコ! 胸を張るようなしぐさも見られた。同期の西山貴浩も祝福していたぞ。足は良さそうだし、今節の台風の目になるか!?

 

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 その西山が、塩田北斗と話し込むシーンがあった。ドリーム戦インタビュー後の西山は整備室で整備を行ない、2R発売中にモーターを装着していた。あまりしゃべらずに仕事に集中、と言っていた昨日の会見。その装着もなかなかに真剣な表情で、塩田と話し込む間も笑顔は出ていない。今日はたしかにマジメだぞ。もっとも、この男は本来、勝負には厳しい男。胸の奥には勝負師をしっかり棲まわせているのだ。まあ、ところどころでコミカルニッシーニャがあらわれるのだろうが、それでも今節に懸ける思いは相当のものであるのは間違いない。

 

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 ドリーム組では、篠崎仁志は本体をバラしていた。昨日のコメントが振るわなかっただけに、さっそく大きな整備に取りかかったか。今日は時間がたっぷりあるだけに、何でも試すことができそうだ。あ、時間がないのに本体を割っていたのが渡邊雄一郎だ。2R発売中に試運転からいったん陸に上がると、装着場で本体を外していた。渡邊の出走は……6R! 時間がないぞ! 3R発売中にはふたたび本体を装着していたので、大きな整備ではない様子。

「今日2回目ですよ~、本体割ったの」

 調整に失敗したと苦笑いする渡邊。まだ午前中なのに、2回も割った! この2R発売中の整備は、シャフトの高さを調整したものらしい。急いで装着して水面に駆けていった渡邊。2回も本体と向き合った成果やいかに!?(PHOTO/黒須田 TEXT/黒須田)