BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

シリーズ戦TOPICS 4日目

THE勝負駆け①予選トップ争い

東都からの刺客

 

 昨日までトップの瓜生正義が4Rで6着、同4位だった松井繁が5Rで3着などなど、前半戦で上位陣が勝率を落とした。これで俄然優位に立ったのが、昨日まで2位の長田頼宗だ。今日は10Rの1回乗りで、しかも1号艇。1着はもちろんのこと、2・3着でも予選トップが濃厚という状況になった。4人にトップの可能性がある10Rのメンバーと変動勝率を記しておく。

 

10R

①長田頼宗…1着8.80、2着8.40、3着8・00、4着7.60

②新田雄史

③松井 繁…1着8.00、2着7.67

④瓜生正義…1着7.67

⑤後藤翔之

⑥原田幸哉…1着8.50、2着8.17、3着7.83

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220160047j:plain

 

 自力の目があるのは長田と幸哉で、どちらも1着なら確定。さらに長田は「幸哉に先着しての2・3着」ならそれでもトップ当選が決まる。で、松井がトップになるには「1着を獲って長田か4着以下、幸哉が3着以下」などの厳しいオプションが必要だった。私の脳内レースには「松井が長田をツケマイ気味に攻める」という光景が浮かんだのだが……。

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220160059j:plain

 

 このシリーズ最大の勝負処で、長田が文句なしの逃げきりを決めた。正直、今節の長田の大躍進はまったくの想定外だった。前検ではノーマークだったし、現時点でもトップ級の足とは思っていない。だがしかし、運やリズムの良さだけで、8・80という圧倒的なトップは勝ち取れないだろう。うーん、明日以降の取捨が難解だな。まあ、それはまた準優予想の大きな楽しみがひとつ増えたともいえるな。

 予選2位は今垣光太郎で、予選3位は瓜生正義。しっかりと銘柄級が食い込んだ。去年は“シリーズ生え抜き組”の平本真之がGP組の桐生順平らを蹴散らしたが、今年はどんなドラマが待ち受けているだろうか。

 

THE勝負駆け②ボーダー争い

忍者の真骨頂

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220160115j:plain

 

 今日の住之江水面で、特筆すべきは忍者・辻栄蔵だろう。トライアル組のモーターだから素性が悪いはずもないのだが、今日はどこをどう整備したのか、何倍にも凄まじい足に仕上がった。この超抜パワーをフル稼働して、遅まきながらのピンピン連勝。昨日までの39位という絶望的なポジションから、22人ゴボー抜き!!で見事に予選を突破した。いやあ、その事象も凄いけれど、とにかくあのパワーは要注意だぞ。今日のアレをしっかり持続すれば、準優メンバーの中でもトップレベルだと思う。その気になって前付けするかもしれないし、6コースからでも十分優出できるパワーだぞ!

 逆に、昨日の8位から11位に“降格”したレーサーについても触れておきたい。井口佳典。はい、毎日書いてる選手ですね。今日も口を酸っぱくして書くぞ。8Rで1着なら準優1号艇もありえた(結果論的にはそうだった)井口は、4カドからスタートが決まらず4着に敗れた。で、準優も4号艇になってしまったわけだが、穴党からすればこれほど嬉しいことはない。明日こそはスリット一撃が決まるような気がしてならないぞ。

「3号艇の同期・湯川も伸びるから、高い壁になる?」

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171220160128j:plain

 

 そう考えるファンも多いだろうが、同じ銀河系が相手だからこそメラメラ燃えるのが井口という男。F持ちの湯川はスタートが慎重で、賞典レースとなればさらに気を使うだろう。枠なりオールスロー(6号艇がミスター今村だ)からこの湯川をターゲットに全速で仕掛ければ、半艇身ほど覗くだろう。そのまま伸びなりに一気に締めれば、インの今垣まで軽々と届くはずだ。もちろん、5号艇の暴れる君・岡崎恭裕に絶好の展開が生まれることも忘れないように! 古風な“競艇”が大好きな私は、センターから伸び~るこんなレースにいつも恋焦がれているのである。井口よ、勝ち負けはともかく、明日こそぶち込んでくれ!!(photos/シギー中尾、text/畠山)