宮島の試運転は10Ｒ発売中まで。その10Ｒ発売中、とにかく水面が騒がしかった！ 係留所にはかなりの数のボートが試運転用の艇旗とともについていて、次から次へと水面へと出ていく。エンジン音は鳴りやまず、水面には疾走するボートが引きも切らない。女子選手は遅くまで試運転に励む者が多いのはたしかだが、終盤の時間帯にこれだけ多くの選手が試運転をしているとは、少し驚きである。
何しろ、今日は最高級のレースを魅せてくれた海野ゆかりも、そのなかにいたのだ。遅い時間帯の試運転といえば若手が多いのだが（練習の意味もあるのだろう）、ベテランの域の宮島のエースがこの時間まで走っているのだからスゴイ！ まさに気合の試運転である。
で、この時間帯は雨が降り続いてもいた。空は晴れたり曇ったりだったが、雨は間断なく降り注ぎ、時に強くなったりもした。当然、操縦席も濡れる。試運転を終えた選手のエンジン吊りをヘルプしていた守屋美穂が、タオルで操縦席を拭いている。後方を走った選手のレース後のようにクリーナーが必要なほどではないので、タオルで水を吸い取っているわけだ。この時間帯、すでにボートを上げていた守屋は、ボートリフトのそばを離れず、次から次へと上がってくる試運転組のエンジン吊りに奔走していた。守屋、今井美亜、水野望美が、まったく守備には参加しないフォワード選手のように、前線に張り付きっぱなしだったのだ。ご苦労様です！
あ、平田さやかもエンジン吊り待ち組の一員でしたね。東京支部の選手は試運転組にあまりいませんでしたが、あれだけ続々とボートが上がってくれば、支部などはもはや関係なし。
というわけで、途中からは三浦永理も参戦しておりました。モーターを整備室に運び込んだりと大活躍！
落合直子のエンジン吊りには、深尾巴恵が参戦。背中を向けてる、カポック着用の選手が深尾です。深尾はその直前に自分も試運転を終えてエンジン吊りを終えており、カポックを脱ぐ間もなく、その後に上がってくる先輩のエンジン吊りをヘルプしていました。
12Ｒにレースを控えている細川裕子も、途中からやってきたぞ。少しでも手の空いている者は、積極的にヘルプしていました。
やはりヘルプ参戦していた山下友貴に話しかけているのは藤堂里香。そこにいた同期に、感触など話していたのでしょう。といった感じで、10Ｒ発売中はボートリフトのあたりが実に賑わっていた！ なお、最後の最後に試運転を終えたのは、向井田真紀と村上奈穂の地元コンビでした。
で、10Ｒを勝ったのは堀之内紀代子！ 見事な３コースまくりでした。レース後の表情は充実感いっぱい。ヘルメット越しに見える目つきが実に力強かったぞ。
山川美由紀の赤マスクを中尾カメラマンも撮っていたので掲載。明日はきっと青マスクでしょう！ 予選トップを守り抜けるか注目！
角ひとみと松本晶恵が談笑。選手班長の角は、本当にいろんな選手との絡みを見かける。本当にお疲れ様です！
樋口由加里に後ろから抱き着くテラッチ。親娘……は言い過ぎか。でも、樋口が小柄なだけに、そんなふうにも見えてしまいます。
さてさて、今日の午後も整備室には選手の姿。大瀧明日香が本体整備をしていた。いや～、今節は整備する選手をたくさん見かけるなあ。宮島の上級整備士・上阪勝利さんには、以前ＢＯＡＴＢｏｙでコラムを連載してもらったことがあって、宮島取材ではいつもいろいろお話しているのだが、整備室を覗くたび、整備中の選手を見守っている上阪さんの姿があって、今節はまったく声をかけるタイミングがなかった。今日やっとご挨拶できたのだが、上阪さん、やっぱり今節は非常に忙しいとのこと。ご苦労様です！ 選手たちは上阪さんに見守られながら、パワーアップをはかる。大瀧もまた同様なのであった。明日も引き続き、整備に励む選手と、寄り添う上阪さんが見られるだろう。（ＰＨＯＴＯ／中尾茂幸 黒須田 ＴＥＸＴ／黒須田）
