昨日に引き続き、今日も整備ラッシュ。２Ｒは辻栄蔵がセット交換にキャリアボデー交換。赤岩善生もセット交換と思いきや、ピストン２、シリンダーケースときて、ピストンリング３本と微妙にセット交換ではないという。整備の鬼ならではの方程式があるのだろう。そして赤岩はこの２Ｒ２着。意地を見せたと言えるだろうか。赤岩はピット離れ遅れて回り込んでの２コース、ということでレース後はほかの５人の選手があがってくるのを待って、頭を下げて回っている。レースの綾というべき展開ではあるが、それが礼儀と心得ているわけだ。
２Ｒ発売中に整備室を覗くと、魚谷智之もボートを持ち込んでの整備を行なっていた。昨日の魚谷の動きはそこまで悪いとは見えなかったのだが、きになるポイントがあったのだろう。
また、３Ｒの新田雄史は昨日に続いてクランクシャフト交換（キャブレターも）。昨日のレース後に整備を行なっている姿を目撃しているが、ふたたび大きな部品に手をつけたというわけだ。それが実ってか、１号艇で１着。落とせない一戦をモノにした格好だ。
この３Ｒは、西山貴浩がセット交換＋ギアケース交換で登場。今朝もかなり真剣な表情で過ごす様子が見られたが、これも気合の整備ということか。それにしても、ＳＧの序盤戦でここまで多くの部品交換が見られるのは珍しいと言ってよい。今節は、選手も整備士さんも大忙し、でありますね。
１Ｒは杉山正樹が差し切って１着。出迎えた池田浩二や平本真之ら愛知勢はにこやかに杉山のボートを装着場に運んでいた。杉山がヘルメットをとると、ちょっと疲れたような表情。スリットでは池永太にのぞかれ、それを意識したかインの遠藤エミがやや流れたところに遅れ差しのようなかたちで入っていったという展開。獲り切った、という感触ではなかったのかもしれない。それでも、愛知勢と話しているうちに笑顔が浮かぶ。昨日の１号艇３着を取り返した格好だから、気分は上々だろう。
２Ｒで疲れた表情を見せたのは枝尾賢だ。こちらは激しい３番手争いを演じており、３周１マークで先行する太田和美を捕らえた格好。なんとか競り勝ったレースであり、疲労の色がにじむのも当然といえば当然かも。あと、今日の鳴門も朝から暑いですからね。激闘を終えた選手たちはみな汗だく、力が入る展開ならなおさら疲れも大きいだろう。
なにしろ、エンジン吊りに出てきた久田敏之が、手際よく作業を終えるとピットにいくつか設置されている冷風機に接近して仁王立ち！ 熱い身体をクールダウンしなきゃやってられないよなあ。選手の皆さん、関係者の皆さん、そしてファンの皆さん、熱中症には注意しましょう！（黒須田）
