ハッピーバースデー&ナイスバースデーウィン! というわけで、2Rで平高奈菜がカドまくり快勝。34歳になって最初のレースを見事に勝利で飾った。って、平高奈菜が34歳ってマジかよ。私が平高に最初にインタビューしたのは2011年4月だから、当時は23歳だったってことか。というかあれからもう10年経つのかいな。ちなみに平山智加との対談で、まさにここ、丸亀の選手宿舎でありました。ってなことはともかく、多くの人は7Rの1号艇でバースデーウィンと思い描いたものと思われるが、その前に記念すべき勝利をもぎ取ってみせた。誕生日に連勝チャンス! 平山をはじめ、出迎えた仲間たちは祝祭ムードを醸し出していて、平高もこの笑顔!でありました。
1Rは平本真之が5コースからまくり差しで抜け出して1着。悔しさを隠さない男は、喜びもまた隠さないわけで、こちらも笑顔笑顔! 元愛知支部の原田幸哉が、益田啓司のエンジン吊りに参加しながら、大きな声で平本を祝福。左手をあげて応える平本であった。ドリーム6着大敗で悔しさにまみれた平本が、日跨ぎで連続して出走して、すぐに巻き返しに成功した。まあ、展開も向いた面もあるので、さらに上積みが欲しいところではあり、後半7Rに向けてすぐに準備を始めてもいた。まさに勝って兜の何とやらなのだ。
この1R、3着であがってきた平山智加は、すぐさま高橋直哉、向後龍一のもとに駆け寄って、頭を下げている。高橋と向後が1マークで接触、ふたりは大敗しているのだが、リプレイで見ると、平山がキャビり気味にやや失速し、ふたりに影響を与えていたのですね。もちろん高橋と向後は軽く手をあげて応えているが、平山としてはまずは申し訳なさが先に立つ1マークだったわけだ。
というわけで、トリオ・THE・平がやや明暗分かれる2日目序盤だったわけであります。平山は後半10R6号艇。枠は遠いが、足は良さそうなので、次は気持ちいい笑顔でピットに帰還したいところですね。
さてさて、レース時とレース後以外は、やけに静かだった序盤のピット。2R発売中、本体整備を終えた今垣光太郎がボートを下ろそうとリフトに向かったのだが、あまりに静かなので、もう下ろせないタイミングだと察して立ち止まっている。いや、光ちゃん、まだ締め切りまでに10分以上あって、ぜんぜん下ろしても大丈夫なタイミングですよ。ということに今垣も気づいたのか、リフト揚降の係員さんに「もう……ダメですよね?」と控えめに確認。係員さんの返答はもちろん「大丈夫ですよ」。今垣が勘違いするくらい、レース直前のように静謐なピットだったのだ。
試運転をしている選手はもちろんいるのだが、やや早めに切り上げているようにも見えていた。だから、ピットが静まり返る時間帯が長く、また大きな動きも少ないから、不思議な感覚になるのである。
そんななかで、やや激しめの動きを見せたのは、1R直後の西島義則。エンジン吊りが終わるのとほぼ同時にボートを着水し、試運転へ。何周かして、瞬く間にボートをふたたびあげた西島は、速攻でペラを外して調整。数分ほどハンマーを振るうと、ふたたび速攻でペラ装着して水面へ。実に素早く陸と水面を行ったり来たりしていたのであった。出走は4Rということで、ゆっくり動いている暇などなかったわけだ。
あと、5R出走の野中一平も、何度もペラ室と水面の往復を見せていたひとりだ。野中はボートを係留所につけたまま、調整と試運転を繰り返していたわけだが、そのキビキビとした動きはなかなか目立つものであった。で、写真。ペラを光にかざしてラインを確認の図、ではあるが。その直前の3枚はこうである。
試運転、疲れたな―。
ん? ハゲデヴがレンズ向けてる? 写真? マジか!
という流れで、唐突にペラを凝視し始めたという次第である。完全に作ったポーズです(笑)。野中にはほんと、早くSGに来てほしいな―。このキャラがSGでどう変わるのか、それとも変わらないのか。早いところ見てみたいのだ。(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)