BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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徳山グラチャンTOPICS 2日目

もんもん

 うーーーん、今日はあまり書きたいことがないな。やたらとインが強くて単調なレースが多かったから? それは私なりに覚悟していたつもりだが、単調というより掴みどころの難しい悶々気分の1日だった。なんちゅうか、どんだけ暴れるか楽しみだった人機が借りてきた猫のようにおとなしかったり、昨日はダメダメに見えた人機がソコソコ活躍したり……どっちにしろ、センター筋からギュンギュン出て行ってイン選手を叩き潰すような光景はついぞ見られなかった。

 断定はできないが、その最たる理由は気象状況の激変だと思う。昨日より【気温がダダ下がり、気圧もちょい下がり、湿気はダダ上がり、風はほぼ無風の1R⇒どんどん強風へ】というさまざまな上下動で、初日のパワー相場が完全に崩れたのではないか。
 はっきり足落ちと思えたのは、柳沢一71号機、羽野直也12号機、村松修二48号機、秋山直之11号機など、昨日のみならず直近の足色が好調だった面々だ。羽野キュンは道中で苦労しながら舟券に絡んできたが、特訓も含めて昨日までのパンチ力は感じられなかった。昨日は大絶賛した柳沢と村松に至っては、ターンごとにどんどん置き去りにされていた。

 一方、昨日までとは一変のゴキゲンな足色を魅せたのは、徳増秀樹34号機や茅原悠紀17号機など初下ろしの頃にブイブイ云わせた“旧勢力”と呼ぶべき面々。理由はまったく分からんけど、「正義のヒーローがゾンビ軍団に喰われる」みたいな光景が続いた(笑)。それから、昨日はターン回りが劣勢だった西山貴浩、寺田祥、井口佳典らも、明らかにそのあたりが上向いた見え方だった。

 一例を挙げよう。2Rは①上野真之介が逃げて①③②決着というまさに単調っぽいレースだったのだが、私は道中で妙な違和感を感じ続けていた。2番手の③徳増が、追いすがる②羽野を寄せつけないレース足でどんどん突き放していったのだ。昨日までの両者なら逆転もありえるかと見ていたのに、そうではなかった。つまり、どう見ても【徳増×羽野は互角か徳増優勢】なのだ。
 こうなると、羽野12号機に自信の【A】を付けていた私の見立てが揺らぐ。揺らぐというか「羽野キュンに昨日のままAを授けるなら、今日の徳増はA以上ってことになるけど、それでええんか?」みたいな自問自答。で、私が出走表に書き殴ったパワー評価は
 ②羽野12号機=【A】、③徳増34号機=【A+???】

 やはり、?が3個並ぶくらい信じきれなかった。ちなみに、私は徳山に来る前から「34号機と舟券心中する」と決めていたから、徳増のパワーアップは喜ばしい事象ではあった。で、???を引きずりながらも公約どおりに9R②徳増アタマの【②-④=全】を買ったら②-⑤-③……相変わらず、舟券がド下手すぎるーー!(号泣)
「昨日は起こしから加速せずスタートが届かなかったが、整備をして直った。前半から良い気配はあった。握り込みなど全部が良くなって、スムーズに差せました!」

 レース後、鼻息荒く濃厚にまくしたてる徳増。明日からも34号機を買う身の上としては頼もしい限りだが、まだまだ疑問点は多い。
★徳増の整備がガチで当たって、初下ろしの頃の34号機に完全復活したのか。
★それとも、今日のちょっと特殊な気象環境が幸いして当たりを見出したのか。
★3節前の新ペラ交換から、完全に徳増スタイルに叩き換えることができたのか。
 このあたりの解答によって、徳増34号機が明日以降も噴くのか、今日だけの限定セールだったのか、分岐するところだろう。そして、今日になって激変した他の選手たちにとっても、それぞれ似たり寄ったりの整備事情と疑問符があるのだと思う。

 そんな中、初日も今日もまったく変わらずゴキゲンに見えた人機も存在した。たとえば平本真之74号機の回り足、たとえば石野貴之56号機のスリット足を主体とする全部の足! 昨日の当欄で予言した「石野のV確率はすでに50%以上」という思いは変わらないのだが、その最大のライバルには2・2・1着という成績の平本を指名すべきだろう。現状は大雑把に【石野53%vs平本15%vs他32%】くらいと見ているのだがどうか。(photos/シギー中尾、text/畠山)