最終日前半ピット記事にありがちな、みなマイペースでゆったりと過ごしている、という甲子園最終日の朝である。まあ、ある意味想像通り。それなりの仕上がりだからこそ優勝戦に駒を進めているのだと考えれば、朝から慌ただしく動かないのは自然なこと。また、６Ｒ発売中に公開インタビューがあるので、そのイベント後が動き出しの目安ともなっているだろう。
池田浩二……プロペラ調整室に入っていく場面もあったが、長くは滞在せずに、エンジン吊りには控室から登場。
中島孝平……３Ｒ発売中にプロペラ調整室に向かったが、ペラを持参しておらず、ゲージの整理（帰郷準備）のようだった。
片岡雅裕……エンジン吊りでしか姿を見ていない。作業後は控室へ。
桐生順平……プロペラ調整室で長く過ごしたりはしていたが、ゲージを当てて点検する程度の作業だった模様。
中村晃朋……やはりプロペラ調整室に出入りしていたが、滞在時間は短い。３Ｒのエンジン吊り後に自艇に向かっており、そろそろ着水の準備かも。
２～６号艇の５名についての動きは、ざっとそんな感じ。
では、１号艇の関浩哉は？ そう、関だけが早くも精力的に動いていたのだから驚いた。早々に着水し、レース間には試運転を繰り返す。その後はもちろんプロペラ室へ。椎名豊との足合わせも行なっていて、先輩のスパーリングパートナーという部分もあるのかもしれないが、他の５名がゆったりしているのに対して、節イチパワーでありながら早々に動き出しているのだから、これはなかなか珍しい光景と言える。今日は昨日よりもぐっと湿度が上がっているから、早めに感触の違いを掴んで、しっかり合わせようということか。節イチにして１号艇、といってもまったく油断などしていないというわけだ。（ＰＨＯＴＯ／池上一摩 ＴＥＸＴ／黒須田）
