BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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蒲郡ダービーTOPICS 初日

蒲郡BIGは万舟がお好き?

 地元・愛知のホープ吉田裕平が、鮮やかなイン逃げ水神祭で口火を切った蒲郡ダービー。それは実にめでたいのだが、自称穴党としては①②③ダァーッ発進に一抹の不安を感じざるを得なかった。
 まさか今節も、なのか??
 つい1カ月前の下関ヤングダービーのありえないイン逃げ天国(私にとっては地獄)が脳裏をよぎる。【72戦でイン56勝・万舟9発!】を叩き出した水面は、私のみならず①アタマを毛嫌いするファンにとってまさに血の池のごとき修羅水面だったはずだ。

 で、もうひとつ前のBIG=福岡メモリアルにしても【72戦でイン50勝・万舟13発】。インが弱い博多水面とは思えない大本命プールだった。年々インコースが強くなっている傾向が、漏れなくBIGレースに反映されているのか。だとするなら、今日の①②③発進もその流れを暗示しているのか。

 だがしかし、ご安心ください、荒れてます!(笑) 続く2Rでインの高橋竜矢が敗れると(イン屋の深川あり伸びーーる菊地あり、残酷な1号艇だった)、3Rは超特大のロングショットが炸裂。⑤今垣光太郎の“絞めまくりの差し”にアウトからキッチリ連動した⑥岡崎恭裕がズッコーーーン突き抜けて3連単は712倍に達した。

 さらに6Rは②新開航が下馬評の低い56号機とは思えないスリット足でじんわり抜け出し、ジカまくりムードを醸しつつ俊敏な差しハンドル。インの田中信一郎をギリギリ捕えきり、132倍=2本目の万舟の立役者となった。あの実戦足を見る限り、今節の新開56号機は機歴29%とは別物のパワーと考えたほうが良さそうだ。それとも、48%もある信一郎14号機(後半も5着大敗)がダメダメなのかも??

 後半戦に入っても波乱の香りは消えず。8Rは4カドの重成一人が素晴らしい伸び足で内3艇を大掃除。この仕事に外の大峯豊~中島孝平が抜け目なく連動し、最近のSGでは珍しい④⑤⑥の純正ダッシュセットで165倍の万舟を生み出した。

 初日のトータルとしては【インコース7勝(2連単すべて①-②!)・万舟3発】。大荒れというレベルじゃないけれど、直近数カ月のイン逃げ天国(地獄)の流れを遮断する初日ではあった。もちろん、明日以降も同じほど荒れるとは確約できないが、ちょいと心強いデータを記しておこう。直近の蒲郡SG2節&今年の周年記念のデータだ。
★2020年チャレカ=【イン46勝・万舟16発】
★2021年メモリアル=【イン41勝・万舟19発】
★2023年GI周年記念=【イン37勝・万舟18発】
 ね、インがバカ強い記念レースにあって、蒲郡はなかなかにイン受難の水面なのだ。特に注目したいのは万舟の数で、ほぼ1日平均3発はかなりの豊漁。日々満遍なく1~3発で推移し、時に【イン8勝・万舟6発!?】とか【イン4勝・万舟5発】とか万舟ハンターが泣いて喜ぶ大漁旗となる。今節も、どこかしらでドカーーーン大花火大会が勃発しても不思議じゃない水面なのだな。理由はよく分からんけど。
「だから明日も蒲郡SGらしく荒れるど――!」
 なんて書くと、途端に万舟が枯渇するのが当欄あるあるなのだが、私は明日も荒れると勝手に信じてせっせと万舟を買っちゃいま~す!
 最後に、ちょこっとだけ機力評価をば。今日のところは明らかにAクラス以上と確信している人機だけを列挙しておきます。

☆菊地孝平53号機【出A・直S】=とにかく凄まじいストレート足! 後半7Rは追い上げが利かず、ある種の弱点を垣間見せたが、ゾーンに入ってしまえば空恐ろしい怪物パワーだ。
☆重成一人54号機【出A・直A+】=先に書いたように豪快な4カドまくり圧勝。しっかり伸び足と共存している印象だ。

☆青木玄太62号機【出A+・直A+】=追撃及ばず3着もスリットから道中から余力たっぷりの足色。ただ贅沢を言えば、もうひとパンチ欲しい見え方ではあった。
☆茅原悠紀61号機【出A+・直A】=ドリーム戦で峰を追いかけまわした実戦足はほぼ間違いなく峰以上。引き波を超えての押し足、怖い!
☆濱野谷憲吾69号機【出A・行S】=素晴らしいターン回り~押し足で逃げ圧勝。今日イチ迫力満点のイン逃げだった。勝ちタイムも峰とコンマ1秒差!!
☆今垣光太郎26号機【出A・直S】=SG初日の光ちゃんにしては素晴らしい伸び足。これだけ伸びれば大好物の3カド4カドで攻めないはずがない。
 何人か他で目を惹いた選手もいるけど、それらは明日以降にお伝えします!(photos/シギ―中尾、text/畠山)