平和島“無観客”クラシックの前検業務がなんとか終わりました。災いは連鎖する？ ということなのか、今日の平和島は午後１時頃から猛烈な荒れ水面（10ｍ～14ｍの向かい風＆細かい水しぶきが空に舞い上がるほどの高波15～30cm）となり、なんとなんと、スタート練習が中止に!!!! かれこれ15年ほどＳＧ前検を見てきたが、これまた初めての珍事であります。
ならば足合わせは、と言えば、前半（ドリーム組を含めた１～６班）でマッチアップしたのは【江口晃生×毒島誠】と【石野貴之×毒島】の２組３人のみ。後半（７～９班）に至っては、最初に足合わせをした【永田秀二×桐生順平】で名手・桐生がターン出口で風に煽られまさかの転覆！ その後に【篠崎元志×西山貴浩】がやんわり合わせたものの、今日のまともな足合わせはわずか３組５人しか実現しなかった。これだけのファクターで「前検を斬った」などとパワー評価を下したら、三国一のホラ吹き男になってしまう。無理にでも何かを書くとすれば、「毒島のターン回り～出口の押し足が、江口・石野よりほんのちょこっと良く見えた」くらいですかね（笑）。それから、転覆した桐生の34号機に何らかの影響があったかどうか（身体のほうは大丈夫そう）。これは明日のレース前にチェックすべき課題ですな。
『前検を斬れない』
とは過去に何度か見出しにしたことがありますが、まさかスタート練習中止が原因になるとは……今日のところは前検タイムを記すのみ、としておきます。
★前検時計TOP10
①上條暢嵩 6.58
②田村隆信 6.59
③吉川元浩 6.62
池田浩二
桐生順平
⑥永井彪也 6.63
⑦篠崎元志 6.64
下出卓矢
⑨上平真二 6.65
柳沢 一
とどのつまり、このランキングも過信は禁物です。単に強風だっただけでなく、断続的に猛烈な突風が吹き荒れたため、同じ班であっても大きなタイム差が生じた可能性があります。まあ、そんな中でも三島リスト（モーター抽選記事）から上條、田村、元浩、池田が上位を独占しており、機力の介入も想定しておきましょう。
★前検ワースト５
①守田俊介 6.85
②若林 将 6.83
③三井所尊春 6.81
枝尾 賢
⑤吉川昭男 6.79
坂口 周
こっちのランキングもあまり気にする必要はないと思うのですが、伸び足を身上とする三井所の３位はちょっぴの心配かも？ 何にしても、ほとんどの選手が試運転もスタート特訓（全員）もしなかった異常前検。明日は早くから多くの選手がバタバタあくせく動き回るはずで、前半戦から大穴が飛び出す可能性が高いとお伝えしておきましょう。もちろん、今日の選手コメントも話半分くらいに軽視すべきでしょう。現場記者の“特権”をフル稼働して、明日はスタート特訓からしっかりチェックするつもりです！（photos/シギー中尾、text/畠山）
