東京ツートップ、躍進!
東都のエース・濱野谷憲吾が7Rで大技を決めた。問答無用の4カドまくり。コンマ05というスタートも、他艇(コンマ11~19)をあざ笑うような独壇場のパフォーマンスだった。今節の憲吾59号機はとにかく起こし~行き足に至るまでの反応が素晴らしい。レバーを握るやいなやスーーーーーーーッと流れるように加速してゆく。その後の伸び足は体重もあって普通レベルなのだが、今日は手前のアドバンテージを十二分に生かしきってインの中越博紀まで攻め潰した。
昨日から531着と成績も尻上がりにアップ。それに反比例するように体重は日々ダウン(55.0→53.2→52.6)し、おそらく明日の計量では51キロ台に突入するだろう。そうなれば、明日の1号艇&5号艇で早々に準優当確ランプを点すかも? ピットでの整備よりも宿舎での奮闘に期待しよう(笑)。
東都の親分が派手に暴れたからには、若頭・長田頼宗も黙ってはいられない。9R、4カド池永太の絞めまくりの上を行く、5コースから目の覚めるような一撃のまくりを決めた。この長田の成績はといえば昨日から311着。しかも6・3・5号艇で26点(8・67)の荒稼ぎ!! 明日の1号艇をしっかりモノにできれば、準優当確どころか予選トップに大きく前進するだろう。パワー的には中堅上位レベルと見ているのだが、この勢いはとにかく侮れない頼宗君なのである。
独断のパワー評価
2日目のレースを見てのパワー評価をば。もうバレバレだが、その恐ろしい破壊力を含めてトップ足に指名したいのがコレ。
★★平尾崇典44号機=S(出A・直SS)
最近、いつでもどこでも平尾の評価はほとんど同じ。S(出A・直SS)。今日の4Rのストレート足も実にエゲツなかった。まず、直前に弾き出した展示タイムは6秒51!! 昨日はちょっと早い程度の時計で「伸びのちょい手前の行き足が強力」と見ていたのだが、その後の調整で「平尾スタイル」が完成したのだろう。文句なしのシリーズトップ時計だ。で、実戦はこの猛時計をまんま証明するような直線足で2コースからグングン伸び、有無を言わせぬジカまくり一撃。昨日同様、平尾マークの選手(深川真二)にズブリ差し込まれたが、伸びたら迷わずまくる最近のレーススタイルは見ていて実に気持ちがいい。明日の3号艇&6号艇もおそらくスリットから力強く出て行くだろう。スタート展示の気配とタイムは必見中の必見とお伝えしておこう。
★★吉川元浩39号機=S
こちらは全部の足が強いバランス型。特にスリット付近の行き足が抜群で「出A行S伸A」でトータルSという感じか。死角が見当たらないパワーだからどんなコースからでも的確に展開が突ける。明日の4・1号艇で有力な予選トップ候補に躍り出るだろう。
★☆笠原 亮=A+
昨日のピットで黒須田に「かなりのポテンシャルを感じるけど、まだ持て余している。できる限り引き出したい」みたいな言葉を伝えたらしいが、現状でもかなりのパワーだ。今日の11R(4着)はさほど追い上げが利かなかったから、少し調整がズレていたかも知れない。その分を加味して暫定のA+評価。明日以降に亮クンが100%引き出すことができれば、SはおろかSSまでの昇格もありえるだろう。
この3人がちょっと抜けたスリートップ。これに次ぐAランクを羅列しておこう。
★馬場貴也…全部が強めのバランス型。
★濱野谷憲吾…既出、出足~行き足のツナギが素晴らしい。
★桑原悠…今日はドカ遅れ大敗で評価不能。直線がやや↓かも?
★毒島誠…バナレも直線足も大幅アップ。ここからピン量産の毒島モードか。
★角谷健吾…穴はここ。イン戦で取りこぼしたのが痛いが常に一発を警戒したい。
他では徳増秀樹の行き足、磯部誠のレース足、中越博紀の出足あたりもAに近いだろう。今日まで予選トップの白井英治はバランス型の中堅上位と踏んでいる。
それから、2日間でセット交換(ピストン2、リング4、シリンダーケース)をした守田俊介、赤岩善生、松田大志郎、中田竜太の中で、明らかにストレート足が上向いたのが松田。今日の1Rの2コース差し~バックの伸び足は昨日とはケタチの迫力だった。昨日の赤岩もいい感じだったが今日の転覆でどうなったか。俊介はワースト級の行き足から中の下レベルまでアップしたと思う。いちばん変わらなかった、あるいは逆に下降したかも知れないのが地元の中田でさらなるテコ入れが必要だろう。
それからそれから……656という成績でもわかるとおり、文句なしのワーストパワーは関浩哉。この酷さは一朝一夕で立て直せるレベルではなさそうだ。ヤングダービー覇者のスピードをこの大舞台で堪能したかったのだが……残念すぎる足、と言う他ない。(photos/シギー中尾、text/畠山)