濱野谷憲吾、大爆走! 2Rは5コースから伸びてまくり一撃。これで今節3勝目だ。あとは2着だから、準パーフェクトペース! 07年クラシック以来約14年半ぶりのSG制覇が現実味を帯びてきたぞ。
この快進撃に濱野谷もゴキゲン。エンジン吊りで声をかけた齊藤仁に「集中してるんで話しかけないでくれる?」。レース後なのに? 仁さんに腰をポンと叩かれて、カハハと笑う濱野谷。舌のほうも絶好調です!
一方、濱野谷とは関東の両雄としてしのぎを削ってきた山崎智也は、1Rで3艇競り合いに敗れて3着。1号艇での競り負けは痛い。このブログではもう何度も何度も、「智也は敗れたときほどよく笑う」と書いてきた。悔しさを見せまいと笑顔で糊塗しているのではないかと僕は思っているわけだが、それを久々に思い出した。金子龍介と肩を並べながら笑っている智也は、たぶん腹の底に怒りを溜めているに違いない。3走12点はまだ予選突破の可能性を残す得点状況。ここから意地の巻き返しを見せてほしい。
その智也に競り勝ったのは、瓜生正義と小野生奈の地元コンビ。瓜生は日またぎの連勝で、レース後は爽快に笑ってみせた。
小野は2着とはいえ、この競り合いをしっかり戦い抜いたのは見事だった。SG11冠の智也を競り落としたのだから、価値も大きい。それでも満足感を抱くことなく、小野はすぐに着替えに走り、速攻でペラ室に飛び込んだ。ボートには「試」の艇番。明日に向けて一時も気を緩めてはいないのだ。
2Rでも女子が見事な走りを見せた。守屋美穂だ。濱野谷にまくられた後の冷静な対処はまさにSGレーサーの捌き。足がいいというのもあるだろうが、SGでも好レースを見せてきている守屋の進化をはっきりをあらわしたものだったと思う。実際、レース後は先輩の茅原悠紀や田村隆信に称えられ、笑みを浮かべていた。これでSG初予選突破が見えてきたぞ。もちろんここで緩めることなく、明日も全力で戦うだろう。
ところで、1R発売中に試運転からあがってきた白井英治が、急いでモーターを外した。架台に乗せて持ち込んだ先はもちろん整備室。昨日セット交換をしている白井だが、さらなる整備か、それともセットを元に戻すのか。直前情報にはぜひ注目してほしいが、5R出走と時間があまりないなかでも整備に着手したあたり、気合を感じさせられる。気配もしっかり見極めたいところだ。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)