若松バトルトーナメントの前検業務が終わりました。スタート練習の途中で土砂降りになったり止んだり、風もソコソコ吹いたり止んだり、一筋縄ではいかない水面環境ではありました。そんな中、気になって気になって仕方がないあの人機は……??
★野口勝弘=7号機
うーーーーーーん、悪くはなかったけど、期待ほどのモンスター伸びでもなかった! 特訓の1本目は3コースから内の和田兼輔よりやや起こし遅れ。なんとか食らいついて半艇身遅れでスリットを通過すると、そこからスーーッと伸びてすぐに舳先を揃えてしまった。業界用語で「半分強め」ってな感じ。昨今のボートレースで「半分強め」は相当なんだけど、私の7号機に対する期待は「悪くてもひとつ=1艇身」。2、3本目も「伸びるには伸びるけど」という見え方で、他を圧倒する怪物ストレートではなかった。やはり、前節の片岡雅裕で伸び足が衰えたのか……期待が大きすぎた分も踏まえつつ、今日のところは「ギリギリ及第点のAランク」とお伝えしておきます。
でもって、野口セブンより伸び足がゴキゲンに見えたのが、この個性派レーサーでした。
★菅 章哉=42号機
三島十傑の第七席を引き当てた菅クン。ガラポン抽選の直後、井上記者から「出足型だよ~」と聞かされると、「出足があれば、レースができる!」と故・猪木さんみたいなセリフを即答しておりました(笑)。ところが、いざ特訓に出てみたらば伸びる伸びる。まだ調整途上のはずだが、それでもダッシュ起こしの2本はスリット後にスーーーンと出て行く見え方。前検でこれだけ伸びれば、明日はもっと出て行くはず。あんまり伸びるようだと、明日の【4R3号艇】は「枠の利を捨ててチルトMAX(1・5度)×6コース」という作戦も想定しておきたいっすね。スタート展示に注目!
さて、ここからは良く見えた順番にどーぞ!
★末永和也=1号機
三島・第二席にして、私・畠山も7号機の次に期待していた末永1号機。これはもう安定感抜群の気配でした! 特訓の1本目、6コースから起こすとすぐに反応して出足⇒行き足⇒伸びのツナギにまったくロスがなくツーーーッと無音で加速して1艇身フライングみたいな。その先の伸びは一息だったけど、元より最近の1号機は「全部の足に余裕があるバランス型」だからして、まんま前節V=前田将太の足を継承したと見ていいでしょう。当たり前だけど。明日の末永のトーナメントは【7R5号艇】。前検の雰囲気からすると、最低ノルマの3着を優に飛び越えるかも?
★鈴谷一平=8号機
三島十傑じゃないけれど、妙に良く見えたのがコレ。起こし~出足がスムースで、さらにスリット近辺でもシュッともうひと伸びする見え方。同班の大山千広がなんとか食らいついていたけど、ちょっとちょっと余裕のある足色でしたね。明日のトーナメントは【7R4号艇】で末永の内隣。末永に叩かれる前に、4カドから自力で先行するだけの足はあるとお伝えしておきます。
★中島孝平=43号機
三島の第六席パワー。地味だけどインからしっかり伸び返すなど、出足系統がキラリ光ってましたね。最近の中島孝平は前検であんまり良く見えることがないけれど、今日はどっしり安定感のある出足を感じました。選手的にもぴったりフィットの相棒だと思います。明日のトーナメントは【5R2号艇】。スタートさえ互角なら、3着以内=セミファイナル進出の可能性は極めて高いと予言しておきます。選手的にフツーすぎる予言だけど。
★坪井康晴=56号機
いやはや、三島十傑とは無縁のみならず、地元記者さんの評価も【D↓】とワースト級の56号機。でも、坪井のスリット近辺の勢いが抜群レベルに見えてしまったのです。今節の「良く見えてしまったもんは仕方がないで賞」に認定します。45歳の誕生日だし。坪井の班には池田22号機(第三席)がいたけど、ことスリット近辺の勢いではコッチが上に見えました。なぜこの直線足で酷評されているのか……おそらくきっと、出足回り足がアレなんだろうなぁ(苦笑)。
他ではその池田22号の出足、辻栄蔵の行き足も良さげに見えました。前検タイムです。
前検TOP10
①菅 章哉 6.67
②野口勝弘 6.68
③黒井達矢 6.70
④金児隆太 6.71
⑤中島孝平 6.72
⑥浜田亜理沙 6.73
鈴谷一平
⑧山一鉄也 6.74
森高一真
森永 淳
長嶋万記
西山貴浩
和田兼輔
菅クンのトップは当たり前として、ちょっと驚いたのは2位の野口7号機。ソコソコ伸びたけど、程度の見え方でこれだけの数字を叩き出すのだから、やはり若松セブンの底力は半端ないのではないか。そう再認識する第2位でありました。もちろん、できれば数字的にももう半分くらい突出してほしいけれど。
前検ワースト5
①金子 萌 6.86
②中島秀治 6.85
③白井英治 6.84
桐本康臣
⑤重成一人 6.83
池田浩二
赤坂俊輔
西橋奈未
コッチの方は、肯定も否定もできる材料が少ないっす。池田の出足がしっかりしていた、赤坂が両サイドに出られていた、くらいで、あとは総じて「目立たなかった」という感じ。とにかく風雨がコロコロ変化したので、コッチの数字はあんなり鵜呑みにしない方がいいと思いますよ~~。(photos/チャーリー池上、text/畠山)