BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――整備全員!?

 グランプリのトライアル2nd第1戦の前半記事で、2nd発進組が全員、本体整備をしていた旨を記しているが、今日のトライアル組がまた本体整備ラッシュ! 装着場にあったモーターが乗っていないボートのプレートをざっと記すと、川野、長嶋、三浦、遠藤、田口、寺田、守屋、高田、大瀧、渡邉……実に10艇!
 モーターが乗っていた平山智加にしても、見かけたときはモーター装着作業中だったので、その前に整備をしていた可能性はある。ちなみに、やはり平山が真っ先にボートを水面に下ろしており、そのときまでにモーターを装着した選手は田口節子、三浦永理まで。それが2R発売中のこと。

 浜田亜理沙もモーターが装着されてはいたが、ボートは整備室前にあった。おそらくボートをそこまで運んで、モーターを装着。その直後に、モーターが乗っているボートを目撃したということだろう。

 1R終了後には長嶋万記がボートを整備室入り口に運んでおり、なかでは早めの装着になると思われた。三浦がモーターを装着する際、ヘルプしたのも長嶋。同県同期なので、まあ自然な姿ではある。
 各選手が大きな整備をしていたのかどうかは、現時点ではよくわからない。本体をバラしていたのはたしかだが、点検や洗浄という可能性も大きいからだ。これもグランプリ時に書いたことだが、初日ドリーム組が本体を割るのは珍しくない。トライアル組はドリーム組のようなものだから、時間がたっぷりある今日、朝から本体を割って点検等を行なうのは不思議ではない。まあ、それにしてもこんなに一気に本体バラしている光景、というのはなかなか見ないものだけれども。

 このなかで、寺田千恵が引いた61号機は前節で乗った佐藤大佑が転覆し、そのまま帰郷しているので、特に点検が必要な機ということにはなるだろう。転覆整備はされているはずだが、足落ちしていないかも含めて、状態を確認し、異常があるのなら部品交換を含めた整備が必要になってくる。だから、直前情報で部品交換の発表があったらちょっと不安。

 あと、高田ひかるは今節に限らず、早い段階で本体を割ることは少なくない。伸びを引き出すのはペラのみにあらず。本体整備もセットで、あの強烈な一撃パワーを仕上げていくわけだ。だから、他の選手が本体を割っていなかったとしても、高田が本体整備をする姿はあったのだろうと思われる。
 というわけで、トライアル組は特に際立った動きを見せた選手は、今朝にはいなかったというわけである。ここからそれぞれがどう動き、どう仕上げていくか。

 シリーズ。1Rで中村かなえが4カドまくり快勝。彼女の持ち味とも言える一撃だけに、レース後の中村は実に明るく、透き通った笑顔を見せている。

 一方、5コースで勝ち筋があるようにも見えた今井美亜は差し届かず。中村の動きを見て、狙いすましたまくり差しだったらしく、レース後はとにかく悔しそうに地団駄踏むのであった。内に2コースと3コースが残っており、その外を回らなければならなかった分、ロスがあったというわけだが、現代ボートでは4カドまくって内残す展開が多いから、難しいんですよね……。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)