独断パワー評価
嗚呼、ここは住之江、イン逃げ天国ダッシュ地獄、穴党の財布がどんどん軽くなりまする、ﾁｮｲﾁｮｲ♪ なんて鼻歌をこいてる場合じゃないな。
今日は１Ｒ①西村拓也のイン逃げから、住之江の恐ろしさを痛感するレースが続いた。１号艇＝インコース６連勝。いや、昨日の５Ｒから合算すると14連勝！ ２日目になってスタート勘を掴んだイン選手がしっかり踏み込み、１マークで影をも踏ませぬ逃げ圧勝が相次いだ。自称穴党としては、書くべきレースが見当たらないまま財布の中身がどんどん薄くなるシリーズ戦ではあった。
ってなわけで、今日のＧＰシリーズ組は私なりのパワー評価をアップしておきます。２日間のレースをガン見して、中堅上位～抜群と思える人機をどーぞ。
★★守屋美穂【回Ｓ・直Ｂ】相変わらずスリット近辺は平凡も、引き波超える馬力＆ターン回りの軽快さはピカイチ！ これでストレート足にも色が付いたら、文句なしの節イチ評価を授けるだろう。女子二人目のＳＧＶが狙えるレベルだ。
★★白井英治【出A+・行Ａ】?? 昨日は抜群の見え方も今日はターンに迫力なし。回転を合わせ切れなかった印象で、合えばトップ級に戻るはず？＝残念ながらレース中に肋骨打撲で帰郷。
★関 浩哉【出Ａ・直Ａ】１Ｒターン出口の押し足で西村を凌駕、行き足～伸びも上質。
★井口佳典【出Ａ・行Ａ】スリット近辺の行き足主体に全部の足が強め。若松マスターズの【出Ａ・直Ｓ】には及ばないが、頂点を狙えるレベルには仕上がっている。
★藤原啓史朗【出Ａ・直Ａ】全部の足がしっかり、追い上げの利くバランス型。
★吉川元浩【出Ａ・直B+】ターン回りが力強くしっかり着をまとめられる好パワー！
★前田将太【出Ａ・直Ａ】パンチ力までは感じないが、スリットで余力あり。３Ｒはアウトから安定のターン回りで３番手進出～７Ｒはイン14連勝で食い止める殊勲の差しハンドル。得意の捌きを存分に発揮できる好バランス型だ。
☆寺田 祥【出Ａ・直Ｂ】昨日からターン回り軽快、リング交換でさらに特長アップか。
☆坪井康晴【出C+・直A+】坪井流の調整でスリット近辺の行き足はシリーズのトップ級！ 一方ターン回りでロスが多い気が……。
☆山崎 郡【出Ａ・直B+↓】転覆でシャフトなど大手術もレース足しっかり。本体の底力を見せたが伸び足はやや劣化か。
☆椎名 豊【出C+↓・直A+】スリットから上々も今日の２Ｒはターン回りがスカスカだった。合えばトータルＡ～A+レベルの破壊力があると思うのだが……。
☆石渡鉄兵【出B+・直B+】節間２勝ほどの派手さは感じないが、実戦のあちこちで安定感あるバランス型。
☆魚谷智之【出Ｂ・直Ａ】最近の魚谷らしく回転が合うとスリット近辺軽快で一発要注意。
☆松井 繁【出Ｂ・行Ａ】前検で惚れ込んだほどの実戦足ではないが、スリット近辺は常に余裕あり。今節は「着をまとめて準優好枠」という王者流の戦術が見られそうだ。
☆辻 栄蔵【出Ａ・直Ｂ】見た目は地味っぽい実戦足も、４Ｒで1分47秒５の出色タイムをマーク。見た目以上のパンチ力かも??
☆篠崎元志【出Ｂ・行Ａ】今節のお兄ちゃんは珍しくスリット近辺に迫力あり、常にスタート一撃を警戒しておきたい。
現時点のトップ評価は紅二点のひとり守屋29号機。今日の３Ｒ、２マークの小回り差し一発で萩原秀人を捕えて２番手浮上。引き波をなぞっても出て行くレース足はピカイチな見え方だった。三島敬一郎のシリーズ推奨３基のうち、Ｖ候補の白井英治10号機が負傷帰郷、山崎郡22号機は初戦転覆で黄信号。守屋29号機だけが順調にポイントを稼いでおり、今節の台風の目と言い切っていいだろう。
ちなみに私は前検の段階で「シリーズ戦は西村拓也、白井英治、山崎郡、島村隆幸、松井繁の中から優勝者が出る！」などと予言したのだが、２日間の流れとしてはスットコドッコイな予言と言わざるを得ないな。もちろん、住之江を去った白井以外は相応のチャンスが残されているのだが……。
一方、明らかにパワー劣勢と思われる人機もいくつかピックアップしておこう。
×新開 航【出Ｄ・直Ｃ】セット交換に踏み切ったが全部の足が劣勢で今日のワースト指名。重症だ。
▼徳増秀樹【出Ｃ・直Ｃ】いつもは早い段階で仕上がるストレート系は今節は未ださっぱり。ターン回りも劣勢でワースト候補のひとつか。
▼宮地元輝【出Ｃ・直Ｃ】今日はイン逃げ＆３着とポイントをまとめたがスリットも道中もパワー劣勢は明らか。むしろ舟券に絡んでいる選手の力量を評価したい。
▼吉田俊彦【出Ｃ・直Ｃ】正直、どこまで悪いか分からないがレースでまったく目立たない。後半キャブレターを換えた効果もどこまで……？
▼河合佑樹【出Ｂ↑・直Ｄ】昨日のワースト指名⇒今日もまったく伸びないが、ターン回り上昇でギリ戦えるレベルに。
注／桑原 悠【出Ｃ・直Ｂ】総体的なパワーは中堅下位あたりだが、今日の２走はスタート展示のピット離れで後手後手の連続。明日までに解消しておきたい。
元より低調機シリーズだからして、調整に四苦八苦する選手が多いのは当然か。昨日、クランクシャフトなど大出術に踏み切った河合は、今日になってターン回りがソコソコ軽快に。昨日のワースト指名から脱出して中堅下位くらいまで上昇したのではなかろうか。
代わって心苦しくもワースト指名するのは、若武者・新開。今日はセット交換で２Ｒに臨んだが、まったく良いところなしの６着惨敗……節間５６６着で予選突破は厳しくなったが、シリーズ中になんとか底上げ＝大一番での整備スキルをランクアップしてもらいたい。（photos/シギ―中尾、text/畠山）
